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仏の経済再開、第2フェーズ

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写真:マスク生産 出典:フランス政府Facebook


Ulala(ライター・ブロガー)

【まとめ】

・仏、レストランや学校がほぼ全域にわたって再開

・パリの飲食店はいまだテラスのみの再開しか許可されず。

・飲食、教育現場は身体的距離を保つことが義務づけられ課題も山積。

フランスではとうとう、6月2日から新型コロナウイルス感染防止対策に対する規制緩和の第2フェーズがはじまる。5月28日には、エドゥアール・フィリップ首相をはじめとする関係閣僚から、第2フェーズの規制緩和内容についての発表が行われた。フィリップ首相によれば、現在、フランスは目標よりも早いペースで感染が収まりつつあるり、その結果、6月2日からは感染が大きく拡大している地域とされたレッドゾーンはなくなり、その代わりに感染は治まってきたがまだ注意が必要とされるオレンジゾーンと、感染が収まってきているグリーンゾーンにわけられることとなった。

フランス政府が行った発表の内容については、日本の外務省が出している、「フィリップ首相ほか関係閣僚の記者会見(6月2日以降の措置緩和)」がとても詳しい。このページに書かれていることは、在フランス日本国大使館からフランス国内に住んでいる日本人にメールで送られている内容であり、新型コロナウイルスに関する発表に関しては、毎回、全範囲、とてもていねいにまとめられている。

今回発表された第2フェーズが大きな一歩となった点は、レストランや学校がほぼ全域にわたって再開されたことだ。この日を待ちに待っていた市民は多い。しかしながら、1mの身体的距離(人と人との距離をとること、ソーシャル・ディスタンシング)の徹底がもとめられている間は、完全に元の生活に戻ることはできず、学校や、経営者はまだまだ頭を抱える日々が続いている。

▲写真 フィリップ首相 出典:Flickr; Jacques Paquier


 パリはいまだテラスのみしか再開が許可されていない

飲食業は、外出禁止期間中に大きく打撃を受けた業界の一つだ。それでも、テイクアウトに変更することで多少継続できていた店もあるが、現在まで90%の店は閉鎖を余儀なくされていた。今回の規制緩和では、そんなレストランがすべてウィルス予防の規則を守った上で再開できることとなったのだ。ただし、イルドフランスを含むオレンジゾーンでは屋外に位置するテラス席のみが許可されると限定されたため、テラス席を多くもたないパリの飲食店経営者からは不満の声があがっている。

例えば、通常は室内に80席設けることで切り盛りしていたレストラン。経営を再開すれば現在一時的失業者に登録された従業員に通常の給料を払い、固定費を払っていくことになる。しかし、テラス席が20席しかない状態では、とうてい経営が成り立たないのだ。

パリ市はそんなレストランの悩みを解消するためにも、少しでもテラス席が増えるように支援を予定している。LCIに出演していたムニール・マジュビ議員によると、店の前にある駐車場をテラスとして使えるように許可を出すなど、テラスの面積を広げることを支援するとした。すでに案は練られている。駐車場など公共のスペースについては使用料を無料とし、使用の際はオンラインで申請すればよいこととなったのだ。また、いくつかの道路では午後7時から10時まで車の通行を止め歩行者天国とし、夜の食事の時間を楽しめるようにもするそうだ。

だがそれでも細い路地などにあるレストランではテラス席を持つことは難しく、最終的には、全体の約3分の1は、室内営業が許可される6月22日まで再開しない決断を下している。しかしながら室内の営業が再開されても、レストラン経営者の悩みが完全に解決するわけではない。今後、約40%のレストランの倒産の危機を心配する声もあがっている。

▲写真 パリ テラスのあるレストラン(コロナ前) 出典:Flickr; zoetnet


約40%のレストランが倒産の危機

レストランの再開が認められたレストランの多くはもちろん再開できることを喜んでおり、どのように対応していくかの案を練り、再開に向けて準備をすすめている。しかしながら、再開できないとするレストランも多い。45000が集まる事業主のグループ及び、SOS Bistrotsでおこなったさまざまなアンケートから得られた結果によれば、約40%のレストランは「援助活動をしなければ」倒産するおそれがあるという。ボルドーのシェフ、フィリップ・エチェベスト氏はそう訴え、レストランへのさらなる支援を求めている。エチェベスト氏は、テレビの料理関係の番組にも出演している人気のシェフであり、外出禁止期間中にマクロン大統領からレストランの現状について意見を求められた人物の一人だ。

外出禁止が始まった最初の頃から、レストラン救済を訴えていたエチェベスト氏だが、「再開の許可は、経済危機の終わりと同じ意味ではない。」と説明する。なぜなら以前と違い、現在は感染予防のために、客同士の間には1mの身体的距離をおかなければいけないからだ。

人の間隔が1mの距離があくようにテーブルを並べてレストランを運営した状態では、高級レストランでもない限り、全てのレストランが利益を得られるれわけではない。庶民にやさしい値段のレストランでは狭い空間をやりくりしながら席数をそろえて経営しているのだ。30席しかない小さなレストランでは、1mの身体的距離をおくと10席しかとれない。これでは働いても利益がでないだろう。その解決策として、グリーンゾーンでもテラスを拡大し屋外の席を増やすよう支援が行われる予定だ。パリ市同様に車の一時的な通行止めによる歩行者天国も実施される町は多く、今年いっぱいテラス席に税金をかけないなどの支援がおこなわれる町もある。

しかしながら、テラス拡大もできない立地の小さいレストランはどうなるのか。そこはパリと同様な問題を抱えている。もちろんレストラン側も、ケータリングサービスを増やすなどの違う方向での営業努力が求められているが、全部の店が対応できるわけでもない。エチェベスト氏が参加している22000人が登録しているチャットグループでも、すでに倒産した店も出てきているそうだ。中には自殺未遂をした人もおり、今、何もしなければ、もっと悪化するかもしれないと心配をかくせない。こういった人々を助けるためにも、一時的失業の期間延長と、救済基金を設立すべきだと提案し、経営者を安心させる策を求めている。

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