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コロナと湾岸戦争の類似

今回のコロナ問題に対する日本政府の「空前絶後の素晴らしい」対応で思い出したのが、中東で生じた湾岸戦争のことである。湾岸戦争とは、1990年8月にイラクがクウェートに侵攻、翌年1月に米を中心とする軍隊がイラクを攻撃した事件というか戦争である。

このとき、日本はアメリカの呼応に応じざるをえなかった。しかし軍隊を送るのはもちろん、それと類似の行為も難しい。最終的には130億ドルを拠出したのだが、海外からは「金で頬を叩く政策」と揶揄された。そう記憶している。

そこで、ちゃんと調べるため、ネットを検索したところ、次の記事が出てきた。京都大学の中西寛氏が書いたものである。

https://www.nippon.com/ja/features/c00202/

ポイントは次のようなところか。

「日本は過去に先例があるか、あるいは過去の教訓から反省した事例については迅速に対応するが、予想外の新たな事態に際して基本方針が混乱するとなかなか態勢を立て直せない」、「(アメリカの)ブッシュ大統領からは輸送、補給等の面で日本の支援の要請があった・・・しかし・・・日本がこの面でほとんど役に立てないことを伝えた外務省・・・に対してアメリカは暗に非難した」、「日本は資金提供を公表したが、その際には1,000万ドルという数字しか公表されなかった。アメリカの強い不快感が伝えられ・・・日本政府はアメリカの意向を気にしつつ・・・結果的に130億ドルを拠出した」。

今回のコロナ問題に関して、政府の対応の1つは、国民に対する「要請というお願い」である。もう1つは、国の債務が1000兆円超の巨額にのぼっているのに、いまだに届かないマスクの何百億円と、やはりいまだに連絡の来ない10万円/人に象徴される金銭的対応への終始ではないのか。

一番重要な、誰もが期待していた検査、ワクチン、治療に関して、また教育に関して、国の貢献はゼロに近いとしか思えない。むしろ、具体的な対処策が不在か、実行能力の欠如のため、混乱をもたらしただけかもしれない。もはや「バカバカしい」を通り越しているので、このブログでは無視してきたが。

このようにコロナで感じ、ふと30年近く前の湾岸戦争当時を思い出した次第である。

日本の経済活動、1990年以降の失われた10年、20年と言われたのが記憶に新しい。それを打破したのがアベノミクスと黒田バズーカだとされる。

でも、この2つの武器が八面六臂の活躍をし、失われて20年を過去のものとして葬り去ったわけではない。一番の力は中国とアメリカの経済的発展であり、もう1つは民間の中の優れた企業が、両国を中心とする海外経済の成長の波に乗ったことである。

証拠は一目瞭然で、日銀の物価上昇2%の目標は一度も達成されていない。目標の見定めを誤ったのかどうかは知らないが。

もう1つが、今回のコロナに対する日本政府の対応である。30年前のままの「オロオロ」だった。政府に対して、「失われた」というか「ちいっとも進歩のなかった30年」と言ってもオーバーではないだろう。

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