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原発なしでも夏を乗り切れた意味

昨年を上回るペースで猛暑日や熱帯夜の続いた今年8月の電力需要は伸び、東京電力管内の電力供給量は前年比6.5%増の275億kWhになったと推定されます。
とはいえ、今年以上の猛暑と景気の回復傾向に加え震災前で節電と無縁だったという条件の重なる2010年の同月に比べると12.5%のマイナス水準です。

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関西電力管内でも猛暑のため8月の電力需要は146億kWhの年初来最高となっていますが、昨年と違って原発の稼動が2基に留まることもあって節電が進められ、前年比2.5%減で2010年比は11.3%のマイナスとなりました。

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関電管内の日々の最大電力需要は供給能力に対して余裕のある水準に留まり、7~8月の供給力最大利用率の平均は85%でした。
夏場の2か月間で日中の最大電力が大飯原発の2基を再稼動しなかった場合の供給能力(上図の赤い線)を超えたのは、8月17日のわずか1日に過ぎません。その超過量は13万kwですから、大型ガスタービンが1基あれば賄えますね。

もちろん不測の事態に備えて供給予備率を高めておくことは重要ですし、厳しい残暑によって9月前半に電力需要が大幅に伸びる可能性もまだありますが、これまでの結果として原発再稼動の必要性はあまり高くなかったと言えるかも知れません。

これは、脱原発派には好ましい結果なのでしょう。ただ、猛暑日が続いたにも関わらず原発なしで乗り切れるというのは、単純に節電効果によるものなのでしょうか。

石油連盟のデータによると、猛暑を受けて石油元売による発電向けC重油の国内出荷量は8月上旬に日量43万バレルの過去最高を記録するなど堅調にも関わらず、日本の総原油処理量は6月中旬以降11週連続で前年比マイナスとなっています。

また、1~7月の対中輸出額が前年比9.1%減となるなど輸出向けの素材や部品の需要減退も顕著です。
電力供給不安による節電が日本国内の産業活動を抑制して不振を煽っているというより、国際的な景気減速のため国内エネルギー需要も全体として減り節電が容易になっていると考えるべきなのでしょう。

では、いずれ世界景気が力強い回復を示す時には電力供給不足が深刻化するのでしょうか。
製造業の海外移転加速によって、エネルギー需要は頭打ちという可能性も高そうですね……

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