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Act Against America

トランプ氏、礼拝施設再開を州に要求 コロナで閉鎖中(朝日新聞)

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため閉鎖されている礼拝施設の再開について、トランプ米大統領は22日、ホワイトハウスで記者会見し、全米の州知事に対し、教会などの礼拝施設を即時再開させるように要求した。知事が閉鎖を続ける場合はその決定を自身が覆す考えも示した。

 東日本大震災の後は、福島界隈に対する様々なヘイトスピーチが飛び交ったものです。在日韓国人を対象にしたヘイトスピーチには反対するけれども福島を対象としたヘイトスピーチは擁護する、歴史修正主義には反対するけれども、原発事故の被害を大きく見せかけるためなら科学を歪曲する等々、自らの不誠実さを積極的に開示する人もまた多かったと言えますが――そうした人々の言い分は専ら「そもそも東電が悪いのだから」というものでした。

 トランプ大統領もまた、そうした人々と似通った思考の持ち主なのだと思います。アメリカにおける新型コロナウィルス感染拡大への対策は世界で最も失敗した内の一つでありながら、トランプに反省の姿勢を見ることはできません。今後もアメリカ国内の感染が収まるまでは遠いと予想されますけれど、大統領にしてみれば「そもそも中国とWHOが悪いのであり、自身が責任を問われるのは筋違い」ということになるのでしょう。

トランプ氏、WHOの脱退を示唆 総会にも出席せず(朝日新聞)

 トランプ米大統領は18日、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長に宛てた書簡をツイッターで公表した。「WHOが30日以内に大幅な改善に取り組まなければ、拠出金の停止を恒久化し、WHOへの加盟も見直す」と述べ、脱退の可能性も示唆した。WHOが新型コロナウイルスへの対応を議論する年次総会を開くさなか、トランプ氏が批判の声を強めた。

 テドロス氏への書簡でトランプ氏は「パンデミック(世界的な大流行)への対応で、あなたとWHOの度重なる失敗は世界に非常に大きな犠牲を与えた」と非難した。さらにWHOに「中国からの独立」を要求するなどして牽制(けんせい)した。トランプ氏はこれまでも、WHOについて「中国寄りだ」と主張し、4月にはWHOの対応を検証する間、拠出金を一時的に停止する方針を表明していた。

 先週には脱退を示唆する書簡を公開するなど、WHOに対して公然と圧力をかけ続けているわけですが、いかがなものでしょうか。国際機関はアメリカ寄りであるのが当たり前、根拠はなくとも「大量破壊兵器がある」などとアメリカが宣言すれば、それが事実と異なろうとも国際社会はアメリカに付き従ってきました。その辺を基準とするならばWHOは「アメリカに追従する姿勢が不十分」であり、それは公正でないと言うことなのかも知れません。

 アメリカの陣営に属している限りは非人道的な軍事独裁政権も自由と民主主義の同志であり、武装勢力によるクーデターや隣国への侵略行為もまた「世界」から是認されてきました。国際社会の善悪の基準は、要するにアメリカなのだと言うほかありません。だから永遠不変の善であるアメリカとWHOあるいは中国の歩みが異なっている以上、後者は是正されるべき悪という扱いにしかならないのでしょう。

 ただ新型コロナウィルスへの対応を見るに、アメリカが世界で最も誤った国のグループに含まれることは議論の余地がありません。感染症の拡大を前に明らかに間違った対策を続けている国の指導者の介入を許せば、それこそ世界に危機をもたらす言えます。WHOとしても世界最大の資金拠出国であるアメリカには忖度せざるを得ないかも知れませんが、しかしアメリカの金に目が眩んで間違った判断を下すようなことは、あって欲しくないですね。

 いずれにせよ今後はアメリカが感染症の輸出国になる可能性が濃厚です。遠からず国外との人の出入りは再開されることでしょうけれども、感染拡大の封じ込めに明確な失敗を続けている国をどう扱うべきか、普通に考えれば当該国の感染者比率などを見るものですが、最恵国待遇を当然視するアメリカは、そうした扱いに納得はしないわけです。アメリカの圧力に屈するのも一つの選択肢となりますが、国際社会が手を携えてアメリカに立ち向かう選択肢もあって良さそうに思います。

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