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新型コロナウィルス(COVID-19)の影響により二酸化炭素の排出は減少したか?

さて、およそ、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の経済的な影響は、供給側で生産を減少させ、需要も全体としてはもちろん停滞し、石油価格などを通じて物価も下げる、という形で、日本経済には好ましくないものりなんですが、ひとつだけ考えると、ここまで経済活動が停滞し、人々が家に閉じこもると、二酸化炭素の排出は減っているんではないか、という気がします。強くします。ということで、4月冒頭までのデータを用いた分析結果が、5月19日付けの Nature Climate Change 誌"Temporary reduction in daily global CO2 emissions during the COVID-19 forced confinement" と題して掲載されています。もちろん、pdfの全文ファイルもアップされています。

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まず、上のグラフは論文から Table 2 Change in activity as a function of the confinement level と題するテーブルを引用しています。注目は、一番右下の列でいえばResults、行でいえばTotalのところであり、▲17%、レンジでは▲11 to ▲25のCO2削減という結果になっています。外出自粛で在宅が続きましたので、唯一家庭だけがプラスを記録していますが、これを別にすれば、上から電力、地上輸送、公的部門、航空はすべてマイナスです。

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次に、上のグラフは論文から Fig. 3: Global daily fossil CO2 emissions と題するグラフを引用しています。左のパネルはここ50年間の推移であり、右は1月以降のパートアップです。左の長期時系列は、まさに、いろんな経済指標と同じで、直近時点で大きな落ち込みを見せています。1月から4月7日までのグラフは世界的な外出自粛や経済活動の停滞に歩調を合わせているんだろうと私は受け止めています。

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最後に、上のグラフは論文から Fig. 4: Change in global daily fossil CO2 emissions by sector と題するグラフを引用しています。セクター別の1月から4月までのCO2排出の推移なんですが、上3つのパネルと下3つのパネルの縦軸のスケールが異なる点は注意が必要です。家庭が減少していないのを別にして、もっともCO2排出を減少させたのが地上輸送部門である点は、先ほどの Table 2 Change in activity as a function of the confinement level からも明らかなんですが、1~4月の時系列で見て、世界的には4月月初がCO2排出削減のボトムだったようです。私の実感では日本は5月ではないかという気がしています。この論文では5月データはまだ利用可能ではなかったようですが、その後のデータ更新とともに、我が国のCOVID-19封込め施策の遅れが明らかになる可能性がありそうな気もします。

これだけ世界経済が深い景気後退に陥っているのですから、CO2排出も減少しているのは当たり前なんでしょうが、改めてデータで確認することの重要性を実感しました。

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