記事

コービーの死がもたらした教訓 - 土方細秩子 (ジャーナリスト)

1/2
[画像をブログで見る]

米NBA(プロバスケットボールリーグ)の看板選手であり、世界的に有名なスポーツ選手だったコービー・ブライアント氏(享年41)が死去したのは今年1月26日のこと。世界は大きな悲しみに包まれ、ちょうど開催中だったテニスの全豪オープンではジョコビッチらの有力選手がコービーのジャージで登場するなど、さまざまなトリビュートが行われた。

コービーはその名の由来が神戸であり、神戸ビーフの大ファンだった父親が命名した、というのが知れ渡っており、日本にもファンが多かった。引退後は特に女子スポーツの育成と普及に力を入れていたが、それが不慮の死につながった。

1月26日、コービーは自らが主催する女子スポーツの大会に出席するため、カリフォルニア州バーバンクの空港からプライベートヘリで出発。しかし当日は濃霧が立ち込めており、出発が遅れた上に何度も旋回するなど、飛行が危ぶまれる状況だった。そして同州カラバサス付近の山腹にヘリが墜落し、同乗していた娘のジアンナさんらと共に命を落とした。

しかし、問題はここからだ。墜落現場は山中にあり、駆けつけたのは地元の保安官事務所、消防隊員らだった。一般の人が立ち入れるような場所ではなかった。なのに、墜落現場の生々しい写真が事故の後に流出したのだ。ヘリは機体のほとんどが跡形もなく破壊されており、遺体は識別困難なほどだった、と言われている。そのコービーの遺体写真が存在しているのだという。

こうした写真を撮影し、流出させたのは保安官の1人だった、として非難の声が上がった。特に夫と娘を同時に亡くした妻のバネッサさんは写真流出の事実を知って「あまりのショックで口も聞けないほどの状態に陥った」と報道されていた。バネッサさんの弁護士がこの件について保安官事務所を提訴した、とも報道されている。

もちろん事故現場にはすぐに報道機関が押し寄せ、主に上空から事故の様子を伝える映像が繰り返し流された。しかし今回問題となっているのは事故現場を検証、生存者の確認などのために駆けつけたファースト・レスポンダー(警察、消防、救急隊員など)が私的に現場を撮影し、それを広めた、という事実だ。証言によると保安官の1人が自分の携帯で撮影した写真をバーで他の客に見せていた、と言われるが、一部インターネットにも流れた、ともされている(現在はその写真はネット上では見つけることは出来ない)。

あわせて読みたい

「情報流出」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    尾身氏の述べる感染対策が具体的

    中村ゆきつぐ

  2. 2

    天才は「How型」で物事を考える

    幻冬舎plus

  3. 3

    韓国 慰安婦像前で三つ巴の戦い

    文春オンライン

  4. 4

    宇垣が豪語 告白は「させない」

    SmartFLASH

  5. 5

    独立続出の芸能界 裏に金と圧力

    渡邉裕二

  6. 6

    舛添氏 複合災害の対策急ぐべき

    舛添要一

  7. 7

    日本は米中どちらを取るべきか

    自由人

  8. 8

    感染増加で若者を批判する愚かさ

    文春オンライン

  9. 9

    綾瀬はるか 格差が結婚の障壁か

    NEWSポストセブン

  10. 10

    社員からフリーへ タニタの試み

    PRESIDENT Online

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。