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「ベーシックインカム幻想」を味わった会社員達

■半休業状態を続ける企業

 新型コロナウイルスの感染者数が大都市圏(東京・大阪)で1桁となり、日本に限って言えば、梅雨を前にして第1波は終息(収束)しそうな雲行きとなってきた。

 新型コロナウイルスの重篤患者はビタミンDの値が少なかったというような報告も出ているので、ビタミンDを作る日光(紫外線)が強くなってきたことにも少なからず原因があるのかもしれない。新型コロナウイルスは湿度にも弱いと伝えられているので、高温多湿の日本ではその点もプラスに働いたのかもしれない。

 関東の1都3県と北海道を除く42府県では「緊急事態宣言」も解除され、街中にも少しだけ人が戻ったそうだが、未だ自粛中であることには変わりなく、時短措置や休業措置を採っている企業も多い。

 現状、「雇用調整助成金」の特例措置が6月一杯までは継続されることになっているので、1ヶ月間の労働時間が通常の半分程度になっている企業も多い。6月中にどれだけ仕事量が元に戻るか様子を見ながら、このまま半休業状態を6月一杯まで続けるのだろうと思われる。

■毎日の決まった日常に疑問を抱くに至った人々

 多くの会社員は、この1、2ヶ月の間にこれまでの自らの労働観に疑問を抱かざるを得ない状態に置かれたのではないかと思う。毎日、毎日、決まった時間に起床し、満員電車に揺られて出社し、決まった時間まで働き、場合によっては残業して夜遅くに帰宅する。

 そういう自分では変えようにも変えることができなかった当然の日常ルーチンが、新型コロナウイルスによってアッサリと変えられてしまった。

 朝起きる時間が遅くなり、出社する時間も変化し、帰宅する時間も早くなった。おまけに休日日数も増えたという人も多い。

 会社自体が10日間休業とか半月休業となり、休んだ日の給料の8割(5分の4)を国が負担してくれる(大企業の場合は3分の2)。

 5日間休んでも4日間は国が代わりに給料を支払ってくれるという特例措置を利用することで、多くの会社員はこう思ったかもしれない。

 「仕事ってなんだったのだろうか?

 ある意味、夢から覚めたようなもので、毎日の決まった日常に疑問を抱くに至った人は案外多いのではないかと思う。

 この感覚は、ベーシックインカムが一時的に導入された感覚を擬似的に味わったようなものかもしれない。本来、自分自身が働くことによってしか得られなかった収入の一部を国が代わりに支払ってくれているわけだから、まさにベーシックインカムそのものとも言える。

 「AI時代にはベーシックインカムが必要」という声は多いが、この短期間の間に全国の会社員が味わったもの、その不思議な感覚は「ベーシックインカム幻想」だったと言えるのかもしれない。

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