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中国、2020年国防費は前年比6.6%増 30年ぶり低い伸び


[北京 22日 ロイター] - 中国政府は、22日開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で2020年の予算案を公表した。安全保障上のリスクの高まりを警戒し、国防費は前年比6.6%増の1兆2680億元(1781億6000万ドル)とした。ただ、伸び率は30年ぶりの低さとなった。

李克強首相は「国防・軍の改革を深化し、兵站(へいたん)・機材面の支援能力を強化するとともに、防衛関連の科学技術の革新的発展を促進する」と表明した。

また「国防動員システムを改善し、軍と政府、軍と人民が、揺るぎない結束を維持することを確実にする」と述べた。

豪マッコーリー大学のアジア太平洋安全保障学教授ベーツ・ギル氏は、今年の国防費の伸びについて、逼迫気味の予算状況や経済分野の課題を優先する必要性などを反映した、均衡のとれたものだと指摘。それでも6.6%という伸び率は決して低いわけではなく、今年の国内総生産(GDP)成長率見通しを恐らく大きく上回るとの見方を示した。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて米中関係は一段と冷え込んでいる。

関係筋がロイターに明らかにしたところによると、中国国家安全省は最近の内部報告書で、新型コロナの流行を受けて中国に対する敵意が強まっていると指摘し、米国との間で武力衝突に発展する可能性もあると警鐘を鳴らした。

シンガポール防衛戦略研究所(IDSS)のリサーチフェロー、コリン・コ―氏は、中国政府は国家安全保障上の脅威に直面しているとの考えから、緊急に防衛力を強化する必要があると感じていると指摘。「特に国防予算の数字が表している軍の近代化の後退は、内外に誤ったシグナルを送る可能性がある」と語った。

中国は国防費の内訳を公表しておらず、外交筋や海外の専門家の間では、実際の国防支出は公表されている額をはるかに上回るとの見方が多い。

菅義偉官房長官は22日午後の会見で、中国の国防予算は「長きにわたって高い伸び率が継続している」とし、「透明性を高めることが望まれる」との見解を示した。中国当局との「人的交流や対話を通じ、透明性を高めるよう働きかけていきたい」と述べた。

米国防総省の報道官は、「研究開発や国内の安全保障、海外からの軍需品調達など主要な支出項目のいくつか」が予算から省略されていると指摘。「中国の動向は、その意図と軍事費の双方の透明性が大幅に欠けているという点で懸念される」と述べた。

*情報を追加しました。

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