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外国人留学生のみ現金給付対象に成績上位3割の条件 「日本のおもてなし精神はどこへ?」

新型コロナウイルスの影響でアルバイト収入が激減するなどして困窮する学生らに最大20万円の現金を給付する支援策に関して、文部科学省が外国人留学生に限って成績上位3割程度を対象にすることを共同通信などマスコミ各社が20日、報じた。

今回の対応をめぐりNPO法人留学協会の津吹一晴理事長は21日、編集部の取材に対し「事実であれば残念な対応」とコメントした。

日本が留学ビザを発券している以上留学ビザ取得者には補償をすべき

Getty Images

政府は19日、国公私立の大学生や大学院生、短期大生、高等専門学校生、日本語学校生などを対象として、現金10〜20万円を給付する支援策を閣議決定。要件は学費などを支払うためのアルバイト収入が激減した場合とした。

報道によると支援策をめぐっては、文部科学省が外国人留学生に限って成績上位3割程度のみとする要件を設け、大学などへ伝えたとされる。文科省は「いずれ母国に帰る留学生が多い中、日本に将来貢献するような有為な人材に限る要件を定めた」などと説明しているという。

津吹理事長は「正確なことは分かりませんが、事実であれば残念な対応」と話す。

「『有為な人材に限る要件を定めた』との理由は一部理解出来るが、その人材は成績上位3割程度であるのか」と疑問を呈す。

「日本国が留学ビザを発券している以上留学ビザ取得者には補償をするべきと考えます。オリンピック・パラリンピックの『おもてなし』の精神はどこに行ったのでしょうか」

インバウンドの留学生すべてを「労働目的」とくくることに疑問

朝日新聞の報道によると、文科省は外国人留学生も給付金の対象に含めたものの、一部労働目的で留学する学生もいるため対象を限定したとされている。

この報道に関して津吹理事長は「インバウンドの留学生には、交換留学生、大学・大学院生、高校生、日本語学校生、ワ-キングホリデー等様々な形がある」と説明。

借金をして留学してきた学生のなかには返済のためにアルバイトをしながら勉強をしている人も多い。「日本国内での衣・食・住の生活費をアルバイト等で稼いでいる人たちすべてを『労働目的の留学生』と括るのはいかがなものか」と指摘した。

日本人学生同様に生活が困窮 寄付文化根付かぬ日本

津吹理事長は「マスコミ報道にあるように、外国人留学生が日本人学生同様アルバイト収入の減少で生活が困窮したり、外国人技能実習生が仕事を失い収入が無くなり困窮したりしている」と日本における外国人の現状を語る。

そのうえで「日本にはまだまだ寄付文化が根付いていない」と課題を述べ「留学経験者の皆さんが恩返しの気持ちでインバウンドの学生さんの支援に(今現在されている方々もいらっしゃいますが)取り組んで頂けましたら」と訴えた。

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