- 2020年05月21日 14:10
新型コロナ「中国は何を隠ぺいしているのか?」をめぐるテレビ番組から見えること
1/3トランプ大統領の新型コロナでの中国批判。いつもの自国ファースト?
米国のトランプ大統領が新型コロナをめぐって中国や「中国寄り」だとしてWHOへの批判を強めている。
トランプ米大統領は18日、オンライン会議形式で年次総会を開催している世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長に宛てた書簡をツイッターで公開した。新型コロナウイルスの感染拡大の対応で「WHOは驚くほど中国からの独立性を欠いている」と、中国寄りの姿勢を批判。30日以内に実質的な改善が見られなければ、停止中のWHOへの資金拠出を恒久的にやめ、脱退も検討するとした。トランプ氏は「現在のWHOの状況は米国の利益にならないのは明らかだ」としている。
トランプ米政権は4月、WHOの姿勢が「極めて中国寄りだ」と批判し、WHOの対応を検証する間、資金拠出を停止すると発表していた。情報開示に消極的な中国の言い分をWHOがうのみにしているとの主張で、中国に圧力をかけつつWHO改革に向けて強い影響力を発揮するのが狙い。
出典:毎日新聞(5月19日)「米、WHO脱退も視野 中国寄りを批判 トランプ氏、テドロス氏への書簡で」
トランプ大統領の書簡ではWHOおよ中国への批判はかなり具体的なものだ。
4ページにわたる書簡では、新型コロナウイルスが中国の武漢で広がり始めたとする、去年12月ごろからのWHOの対応を時系列で記し、感染に関する信頼に足る情報を無視し、ヒトからヒトへの感染を示す情報を世界に共有しなかったうえ、ウイルスに関して不正確もしくは誤解を招く説明を繰り返したと主張しました。
さらに、テドロス事務局長に対し、中国の国内での移動制限措置を称賛する一方、アメリカの中国からの入国禁止措置には反対するなど政治的な対応をとったと主張し、「あなたとあなたの組織のたび重なる失策が世界に極めて甚大な犠牲をもたらした」と非難しました。
出典:NHK NEWS WEB (5月19日)「トランプ大統領 WHOに改善なければ加盟考え直す 新型コロナ」
このニュースをどう見ればいいのか。
解説が欲しいが、ほとんどのニュース番組や新聞記事は背景を解説を加えないままニュースだけを報道した。
いつもの「自国ファースト」ばかり訴えているトランプ大統領がまたもや国際社会で物議を醸したという印象だけが残ってしまう。
現在の新聞記事や「ニュース番組」の多くが、情報を受ける側のニーズに応えられずに不十分な点ではないかと筆者は考えている。
このニュースについて注目して見たところ、テレビ番組で解説していたのは「ニュース番組」ではなく「ワイドショー」だった。
テレビの「ワイドショー」だけが“背景”を解説した
テレビ朝日『大下容子ワイド!スクランブル』は5月20日(水)の番組冒頭でこのニュースを取りあげた。
「トランプ側の事情」を重視したテレ朝『ワイド!スクランブル』
VTRでトランプ大統領の言葉などを伝えた後で、コメンテーターの柳澤秀夫氏が解説した。
(ジャーナリスト柳澤秀夫氏)
「国内で新型コロナウイルスに対する対応がまずかったと批判を浴びてますよね。その批判をかわしたいというのがトランプ大統領の思惑だと思う。面白いのは直接、中国を批判するのではなく、WHOという機関を批判しているところです。30日以内にどうするかというのを具体的にはしていませんから、この後いろいろ含みをもたせた対応をとってくるのだと思います」
国際記者が長かった人らしい立場から「トランプ氏の思惑」に重点を置いて解説した。
「中国側の責任」を重視して、かなり長時間報道したのがTBS『ひるおび!』だった。



