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  • 東龍
  • 2020年05月20日 22:18

安倍晋三内閣によるコロナ禍の「新しい生活様式」がたくさんの飲食店を殺す理由

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政府が提言した「新しい生活様式」

2020年5月4日、安倍晋三首相は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、緊急事態宣言を5月31日まで延長するとアナウンスしました。14日には全国39県に対して解除されましたが、東京や大阪、北海道など8つの都道府県では引き続き継続。

15日には東京都の小池百合子知事が休業要請の緩和に関するロードマップを発表しました。最初の段階「ステップ0」から最終段階「ステップ3」までの4段階があり、飲食店に対する休業要請の緩和は「ステップ2」の3段階目に位置づけられています。

また、安倍首相が延長を発表した4日には、コロナ禍における中長期的な対策として、政府の専門家会議から「新しい生活様式」の実践例も提言されました。

「新しい生活様式」の実践例
  • (1)一人ひとりの基本的感染対策
  • (2)日常生活を営む上での基本的生活様式
  • (3)日常生活の各場面別の生活様式
  • (4)働き方の新しいスタイル
出典:新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました(厚生労働省)

ソーシャルディスタンス(社会的距離)や会話、マスクや手洗いに関する「(1)一人ひとりの基本的感染対策」、体温測定などの「(2)日常生活を営む上での基本的生活様式」、買い物・娯楽、スポーツ等・公共交通機関の利用・食事・冠婚葬祭に関する「(3)日常生活の各場面別の生活様式」、テレワークや名刺交換に言及した「(4)働き方の新しいスタイル」といった4カテゴリから構成されています。

新型コロナウイルスの感染が拡大してから、初めてといってもよいほど、政府が公式に具体的かつ体系的に提示した行動指針です。

食事の実践例

この大きな枠組みにおいて、「(3)日常生活の各場面別の生活様式」の中では食事が取り上げられています。

その詳細は以下の通り。

「(3)日常生活の各場面別の生活様式」 - 食事
  • 持ち帰りや出前、デリバリーも
  • 屋外空間で気持ちよく
  • 大皿は避けて、料理は個々に
  • 対面ではなく横並びで座ろう
  • 料理に集中、おしゃべりは控えめに
  • お酌、グラスやお猪口の回し飲みは避けて
出典:新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました(厚生労働省)

これらの生活様式は自宅や飲食店に限らず、全てのシーンの食事において推奨されているものです。

自宅であればまだしも、飲食店にとって対応が難しいものがいくつかもあるように見受けられます。

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では、それぞれの項目が飲食店にとって、どのように厳しいものであるかについて考察していきましょう。

「持ち帰りや出前、デリバリーも」

緊急事態宣言が最初に発令されてから、短縮営業ではなく、通常営業の休止を選択する飲食店が増えました。店内における通常のレストラン営業を行わない代わりに、テイクアウトやデリバリーを始めた飲食店も少なくありません。

しかし、飲食店は本来、料理や飲み物だけではなく、店の立地やコンセプトからシェフの個性や経歴、スタッフの立ち居振る舞いや空間の装い、プレゼンテーションやサービスなどを含んだ、その時その場所における食体験を提供する業態。

弁当を提供したくて飲食店をオープンしたオーナーはいません。コロナ禍で営業が制限されているので、仕方なくテイクアウトやデリバリーを行っているだけです。通常の営業に比べれば売上は1割から3割くらいに激減しているので、このまま続けていくことは無理でしょう。

特に、客単価の高い特別な日に訪れるファインダイニングや予約の取れない稼働率が高い専門店、席数が多い大手企業の店であれば、なおさらのこと。

テイクアウトやデリバリーに舵を切ろうにも、客席やキッチンなど求められる造りが全く異なるだけに、効果化を図るのは難しいです。工事しようにも、時間の余裕も投資できるお金もありません。

短縮営業している飲食店も苦境であることは同様。

東京都では20時までの営業となっているので、客の滞在時間が短くなったり、回転数が少なくなったりしており、売上を伸ばすことができません。利益率の高い酒類提供は、19時までとなっているので、利益を上げることも難しいのです。

当初から会食の自粛が要請されていた飲食店は損害の影響が大きいといえます。2月の閑散期を乗り越え、ようやく3月と4月の歓送迎会の書き入れ時を迎えたにもかかわらず、それが全てふいになったので、まさに崖っぷちに立たされているといえるでしょう。

国や自治体、多くのメディアが「接待を伴う飲食店」を「接客を伴う飲食店」と表現したことから、料理やドリンクを主とした普通の飲食店が危険であるかのような風評被害がもたらされたことも留意しなければなりません。

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政府がテイクアウトやデリバリーを公式に推奨するのであれば、飲食店をより手厚く保護するべきであると考えています。

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