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岡口基一裁判官に敬意を表する 検察庁法改悪 政治活動という批判は当たらない

 検察庁法の改悪による検察官定年恣意的延長問題は、いよいよ山場を迎えています。
 現職裁判官がラジオ番組で検察庁法改悪を批判したというツイートをみたとき、正直なところ、岡口裁判官かなとは思いました。
「まともな法治国家とは言えない」仙台高裁の裁判官が政府批判」(NHK2020年5月15日)

 検察官でも現職で1名の方が反対を表明されているそうですが、普通は現職ではなかなかこういうことはできません。
 重要なのは、これを政治活動というのかということです。
 NHKの報道からは、岡口裁判官の発言として「検察官が内閣の顔色をうかがいながら仕事をするようになると危惧される。法解釈の変更を口頭の決裁で済ませるなど、まともな法治国家とは言えない」の部分を政権批判だとして問題にされているんだろうなということはわかります。

 少なくとも岡口さんがインタビューに答えた内容は政治活動そのものではありません。法案の問題点、これまでの経緯をわかりやすく解説し、問題点を指摘しただけのものです。
 もしかするとまたまた最高裁から処分を下そうとしてくるかもしれませんが、それは不当というべきものです。
 岡口裁判官は、NHKに対するインタビューには「法案が大変複雑なため、内容を正確に理解したうえで議論してもらいたかった。裁判官が積極的に政治運動に参加することは許されていないが、法案の問題点を説明することは禁じられていない」と述べていますが、そのとおりです。

2020年5月15日撮影

 実際の発言内容を確認しても、問題ないことはよくわかります。

https://www.kbs-kyoto.co.jp/radio/hen/2020/05/hen_097110.htm

https://www.youtube.com/watch?v=mFHoh6I34ts
https://www.youtube.com/watch?v=27MqzaQV6g0
https://www.youtube.com/watch?v=0GUTWsHiFVk

 聞いて頂ければわかることですが、内容は、法案の問題点の説明の域に留まっているものです。法案の問題点の説明ということもそうですが、問題点の指摘も単なる論評の域のものでしょう。積極的な政治活動とは到底言えないし、この程度の論評さえ許されないなら、裁判官の市民的自由は全く失われてしまいます。何も言ってはならないということと同じになります。

 説明内容自体は常識レベルの話ですよ。法曹であればなおさら常識レベルです。常識を語っただけ、とも言えます。
 岡口さんは、この問題を憲法以前の問題と指摘していましたが、本当にそのとおりだと思います。

 それにしても発言には十分、注意して下さいね。
 昨今、この問題に限らずネット上の批判のトーンが強くなってきているなとは感じているところです。NHKの報道の仕方も政治活動を問題にしたいという動機がタイトルからして見え見えです。

 すべての裁判官が黙ったまま、というのでは裁判所に全く風穴があくということはありません。そこには「岩盤」のような堅さがあります。この「岩盤」に穴をあけることは獣医学部の新設に比べたら、比べものにならないくらいの堅さがあります。
 岡口さんには先人としての価値があります。敬意を表します。

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