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各方面に目配りが出来、法務官僚として抜群のバランス感覚を持つ黒川氏の官邸入りを期待

目下のところ世間の注目を浴びている人のトップが黒川弘務東京高検検事長ではないか。

こんなところで注目されてしまうようになったのは、多分、ご本人にとっては本意ではなかったと思う。

次期検事総長含みでの定年延長に違いないというのが、世間の見立てだが、人事のことは蓋を開けてみるまでは分からない、というのが私の感覚なので、世間の人が思うほどにはこの話は確実とは言い難い。

余りにも早く下馬評に挙がってしまうと、反ってその人事が潰れてしまう、ということはよくあることで、本命に擬せられている人は本決まりになるまでじっと伏せておくものである。

検事総長の任命権が内閣にあることは一連の報道であらかた世間の常識になったと思うが、安倍内閣が本当に黒川氏を検事総長に任命するかは実際のところ分からないといっていいだろう。

むしろ、現在の状況は、黒川氏を検事総長に任命し難くするような情勢が着々と築かれていっている、と言ってもいいのかも知れない。

勿論、ご本人が検事総長としての適格者の一人であり、多くの検察官の中でも抜きんでている才能の持ち主であることは、法曹関係者はじめ永田町でも霞ヶ関でも衆目の一致するところだと思うが、有能だからといって必ずしも全員が全員トップに立てるわけではないことも大方の人が了解されているところだと思う。

検察官の中では、検事総長に就任することを一つの目標に日々の業務に精励されている方もおられるかも知れないが、私が知っている黒川氏は、ちょっと違う。
人の役に立つことを目標にしていることは確かだが、ポストには結構恬淡としていたような感じである。

結果として検事総長に就任するようなこともあるかも知れないが、必ずしも検事総長になることには拘っていないように思う。

間違いなく能吏の一人ではあるから、与えられた職務はほぼ完璧にこなしてしまうだろうが、ただそれだけのことで、それ以上の存在ではない。
何でもこなせてしまう人だから、あちらこちらから重宝がられて使われてしまうだろうが、しかし、決して矩を超えない人である。

とんだ騒動に巻き込まれてしまいましたね、と、ちょっと気の毒でならない。

件の検察庁法の改正問題がどのように決着するのかまだ分からないが、くれぐれも黒川氏をはじめ名前が挙がっている人たちの芽を潰さないようにしていただきたいものである。

現検事総長はじめ、今名前が挙がっている方々は、私が衆議院の法務委員会の理事や法務大臣政務官を務めていたときに親しくお付き合いした方々ばかりである。

人事の神様が今の政権におられるのかどうか分からないが、人事の神様がおられたら、黒川氏には、政治方面で存分にその手腕を発揮していただけるよう内閣官房のポストを用意されるのではないだろうか。

ご参考までに。

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