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【新型コロナ】収入減に不安な人にすすめる「住居費カット」術

新型コロナウイルスの感染拡大で収入が減少、家賃や住宅ローンの支払いに不安を抱えている人が増えている。当座をしのげるように自治体による家賃補助「住居確保給付金」や、大手管理会社による支払猶予制度などが提供されているが、先々のことを考えると、この際、思い切って大きく住居費削減を図るのも手ではなかろうか。

写真AC

家賃を猶予してもらっても、その後毎月の支払額は増える

というのはたとえば家賃3カ月分を猶予してもらったとしても、申込時点から最長で24カ月の間に分割して払うことになる。3カ月の猶予期間を除くと家賃10万円の3カ月分、30万円を21カ月で払うわけで、元々の家賃10万円にプラス約1万4300円を毎月払うことになるからだ。

つまり、4カ月後には現状よりも多い賃料が支払えるように収入が増えていなければならないわけだが、これは現実的だろうか。また、24カ月以内に退居する場合には一括して支払うことになる。

もちろん、この3カ月しのげれば大丈夫、元に戻るという人なら問題ないが、その先にも不安があるとしたら猶予期間終了後に今よりも切羽詰まった状態に陥る可能性もある。

だとしたら動けるうちに動いておいたほうがこの先に不安を抱えずに済む。この際、できるだけ住居費=固定費を減らしておけば、この先、コロナの第二波が来ても、また感染症以外の災害が起きても安心できるはずだ。

では、具体的にどうするか。これまでであれば実家に戻って態勢を立て直すのが一般的な手だった。この手が使える人であればもっとも経済的効果は高いだろう。だが、これについては実家のある場所や仕事との兼ね合い、今後の社会情勢次第になってくる。

月額3万9000円で住めるシェアハウスに250件の問い合わせ

それ以外の手として考えられるものを挙げていこう。ひとつは4月から「コロナなんて吹き飛ばせ!キャンペーン!」を行っているシェアハウス運営大手のオークハウスの物件を利用する手だ。

初回契約料無料、3カ月まで月額3万9000円で住める。それ以降は通常の家賃に戻るが、最初から安めの部屋を狙っておけばそれほど負担は大きくならずに済むはずだ。4月10日からスタートした同キャンペーンだが、5月9日までの1カ月で、250件の問い合わせ、80件の成約があったとのことで、すでに住み替えている人も多い。

オークハウス
https://www.oakhouse.jp/limited/saygoodbye-cp

お得な物件は銭湯を起点に探すと効率的

ふたつ目はとにかく安い物件を探すこと。遠い、古い、狭いあるいは風呂無し、トイレ共同などの要件のいずれか、あるいはそのうちの2条件、3条件を満たす物件なら確実に相場より安く借りられる。

中川寛子

個人的なお勧めは生活の利便性を考え、都心に比較的近い場所の風呂無し、でも銭湯近くの物件。中央線沿線など古くから学生が多く住んでいたまちなら数は少なくなっているものの探せないことはない。場所は銭湯から逆引きで探すと効率的。また、賃料が安い物件はポータルサイトに掲載されていないことが多いので、地元の不動産会社のサイトあるいは直接現地に行って探すのが早い。

単身者向け風呂無し物件だと相場より2〜3万円ほど安いことがあり、現在の東京都の銭湯料金は大人470円(税込み)。25日通っても1万1750円なので、トータルでは風呂無しのほうが安くつく。回数券(10回で4000円)ならもっと安くなり、精神的に癒やされる効果を考えると経済面プラスアルファのメリットがある。

倒産で会社の寮から退去した人向け物件の無償提供サービスも

バス便利用の不便な場所にある物件が多いものの、賃料は単身者で2万円台からと確実に安く、礼金、敷金、仲介手数料の全てがゼロと初期費用も安い物件が集まっているのがかつての雇用促進住宅、現在のビレッジハウスだ。フリーレントが1カ月あるので、とにかく安く引っ越せる。ただし、2年以内の解約の場合には違約金が発生するので、その点は注意が必要。

中川寛子

ビレッジハウス
https://www.villagehouse.jp/

収入が激減した、障がいがある、シングルマザーで困窮しているなど今回の件以前から住宅を探すのに苦労があった人ならセーフティネット住宅情報提供システムを当たってみる手もある。こちらも都心からは遠かったり、古い物件も多かったりするが、基本的には困窮している状況に理解のある物件として登録されているので、相談しやすいはずだ。シングルで3万円前後から。

セーフティネット住宅
https://www.safetynet-jutaku.jp/guest/index.php

ルームシェアをして住むという手もある。たとえば、UR都市機構の場合、ハウスシェアリングという名称で複数人で一戸に住むやり方がある。各人が契約名義人になる必要があるなど要件はあるものの、ひとりで住むより立地、設備、広さなどでメリットのある場所に安く住める可能性はある。

URの場合、ハウスシェアリング以外にも子育て世帯、カップル、35歳以下などに様々な形での割引制度があるので、何か該当するものがあればお得かもしれない。各都府県の住宅供給公社などの公共的な住宅にも類似する制度、割引などがあることがあるので、そうした住宅を当たってみても良いだろう。

UR都市機構
https://www.ur-net.go.jp/chintai/whats/system/

新型コロナウイルス感染症拡大に伴う、住まいの支援を行う不動産会社を集めたサイトもある。人によってニーズが違うこともあり、各社がどんなサービスを考えているのかよく分からない部分もあるが、倒産または人員整理で寮から退去せざるを得なかった人向けにグループ会社の物件を2020年12月末まで無償提供するという会社もある。

住まいの支援を行う不動産会社
https://inquiry.homes.co.jp/covid-19-support

リゾート物件サイトの閲覧急増、働き方の変化で郊外移住が増える?

今すぐは難しいとしても、借りる、買うのいずれの場合も都心を離れた地域、空き家などを狙うという手もある。実際、この1〜2カ月、リゾート物件サイト、空き家掲示板サイトでは問い合わせ、閲覧数が急増。家賃、住宅価格を抑えて環境の良い、ソーシャルディスタンスの取れる郊外の広い住宅に住みたいと考える人が増えていることが分かる。

しかも、リゾートも含め、これから数年で首都圏など都市近郊の空き家は大幅に増えることが予測される。これまでの空き家問題は都市に定住した団塊世代の親の家の問題だったが、この先は団塊世代の家の問題になるのだ。

写真AC

2020年現在、団塊世代は70〜73歳。日本の男性の平均寿命は約81歳で、そこから考えると今後数年の間に通う気になれば通える範囲の広い家が大量に放出され始める。それまでに通勤が不要あるいは出勤日数が減っていれば、無理して多額のローンを組んで都心に住まなくても良いという考え方もあろう。その前にこれまで通勤を考えてためらっていた都市近郊の親の家を改装という手もあるかもしれない。

収入が長期に減少傾向にある日本で、それでも豊かな暮らしをする、収入が減っても不安に思わずに済むようにするためにはいくつかの手段が考えられるが、そのうちのひとつは固定費である住居費をどれだけ抑えられるか。その人の優先順位次第ではあるが、これを好機と考え思い切って都心、都市から離れるという手段もあり得るかもしれない。

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