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「がんを克服する日本」へ

 7月25日(水)のメールマガジン「独り言」でもご紹介した、「がん診療連携拠点病院機能強化事業」について進展があった。厚労省が行なっている「がん相談支援事業」の国庫補助金基準額が、5月11日付通知で大幅減額されてしまったが、私が厚労省健康局長に直談判し、通知を一旦廃止させた上、再検討を要望した件だ。

 昨日、その検討結果について健康局長から説明があった。その結果、廃止された5月の通知では、年間相談件数1,500件までの病院の基準額は年額400万円まで下げられていたが、これを年間7,800件までの病院全てを760.5万円まで引き上げると共に、今まで「物件費込み」とされていた基準額を、「物件費別途」とし、引き上げられた基準額に加え、別途物件費を申請することが可能になった。また、「院内がん登録促進事業」についても、物件費込みで最低450万円だったのが、469万円に引き上げられる。

 5月に廃止された通知は、私も指摘した通り、財務省の緊縮圧力を受けて、とにかく一律に相談件数のみを判断材料に基準額をカットしたものだった。このしわ寄せは私の地元の愛媛のような地方、地域に押し寄せる。愛媛県では松山市にある愛媛がんセンター以外、相談支援事業の存続が不可能となるところだった。しかし、がんにより尊い命を脅かされるのは、当然都会に住む人だけではない。人口密度が低く、相談件数が都会に比べ少なくとも、そこに住む人々は十分な事業サービスを享受できなければならないはずだ。

 健康局長も、先月の私の要請を受け、「廃止された通知では都市部優位が過ぎた」と素直に反省した。地域の実情とニーズを率直に訴えたのに対し、厚労省としてもギリギリ知恵を出さざるを得なくなったようだ。だが、まだまだ改善すべき点は沢山ある。

今の制度でカウントされている相談件数は、自院の患者に対する相談も含まれている。しかし本当に大事なことは、院外の患者さんに対する相談を増やすことだ。院外患者の占める割合を追加オプションとする等のインセンティブ策を考えれば、人口の影響もあまり受けずに、対外活動を行っている施設が評価されることになるのではないか。今後の課題だ。

 先進国で、がんによる死亡数が増え続けているのは日本のみだという。わが国日本からがんの不幸、悲痛を少しでも減らすため、なすべきことはまだまだ山ほどある。私はがん登録の議員立法化にも取り組んでいるが(http://www.y-shiozaki.or.jp/mathmedia/index.php?start=0&id=149)、こうした大きな試みや、今回のような個別案件の具体的・着実な前進が、がんを克服する日本につながるはずだ。

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