- 2020年05月14日 18:15
六ケ所「適合」 核燃料再処理は破綻している
青森県六ケ所村で建設中の核燃料再処理工場が、原子力規制委員会の審査に、昨日13日、事実上合格しました。全国の原発から使用済み核燃料を集めて、プルトニウムやウランを取り出す工場で、2021年前半の完成を目指していますが、残る設備の工事計画の審査に時間がかかり、燃料を再利用する核燃サイクル政策も、八方塞がりで、本格稼働は見通せない、と報じられています。
政府は、核燃料を繰り返し利用する核燃サイクル政策を進めてきましたが、福島第一原発事故によって原発の利用は低迷し、核燃料サイクルの構想は、既に破綻しています。六ケ所村の再処理工場は、1993年に着工されましたが、トラブルが度重なり完成時期は、なんと24回も延期され、事業費は13兆9400億円に上っています。
工場がフル稼働すると、年7トンのプルトニウムが取り出せる、ということですが、利用先は限られ、完成しても稼働率を抑えざるを得ない、とのこと。こうした状況にもかかわらず、政府や大手電力が核燃サイクルにこだわるのは、断念すると、各地の原発などにため込んだ使用済み核燃料が、行き場を失うから、とされています。
早く、政策を転換して、核のゴミをどうするのか、逃げずにしっかり新たな政策を作り上げることが必要だと思います。