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【新型コロナウイルス感染症シリーズ12】なぜ台湾・韓国がコロナ対応に成功し、日本がダメなのか- ①有事は法制整備も形式だけで準備なく、②野党がダメで政治に緊張感がないから

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東アジアの隣接国は見事なコロナ対応を見せる

台湾も韓国も日本より中国に近い。特に台湾は地理的に近いだけでなく、交流もずっと濃厚である。それなのに二国とも見事に対応し「台湾モデル」「韓国モデル」と世界から注目され、後者は苦戦を伝えられた総選挙でも圧勝する要因となり、文在寅大統領は「K防疫」と呼び自賛している。他にももう一国、中国と国境を接するベトナムが対応が早く被害が広がっていない。

そうした中、日本一国だけが死者が少ないものの今一つピシッとしていない。なぜなのか根源的な原因を考えてみた。

コロナ対応を戦争に例えるが、有事対応ができたのか

米独仏のトップは推し並べて新型コロナウイルスの対応を戦争に喩えている。だとすれば、まさに国家の一大事であり、有事にほかならない。そして日本を除く隣接二(三)国は見事に対応している。それに対して、2015年安保法制を強引に通し、有事法制を整えたと自負している安倍政権は、実際には全く心構えができていなかったことになる。安保法制を反対する勢力に対し、平和ボケしていると批判していたが、今回の後手後手の水際対策をみると、ボケていたのはどちらかと言いたくなる。

ウイルスへの防御体制は軍事的な防御体制に通ずる

世界中がもがき苦しみながらも国を挙げてまさに総力戦で対応しているというのに、日本だけがのほほんとして手をこまねいていたのである。新型コロナウイルスは目に見えない大敵である。見えないという点では放射能と似ている。違いは、後者は原発によほど近づかない限りすぐ命を落とすことはないが、前者は容態が一変してすぐに死に至る人が続出するということである。

原発事故や得体の知れないウイルスに抗することができない政権は、軍事的なイザという時も同じように対処できないだろう。そういう意味では、安倍政権なり自公政権のこれまでの安全保障政策は形式的だけで実際には役だっていないといってよい。官邸直属の国家安全保障局や危機管理官室は未曾有の危機に対応できているのか疑問である。官邸でのさばる経産官僚が、経済政策を同じ感覚で対応せんとしているだけで、とても危機感が感じられない。

独立独歩で対応せざるを得ない台湾

中国船舶が台湾海峡を往来しいつでも有事であり、韓国はコロナにやられ重病という噂も立っているが、何をしでかすかわからない金正恩の北朝鮮と境を接している。この緊張感の差が歴然と出たのではなかろうか。つまり危機をずっと背中に背負っている国とアメリカ頼みで形だけこだわっている国との違いである。

台湾は哀れ、2016年の蔡英文政権誕生とともにWHO総会へのオブザーバー参加もままならなくなっていた。そして22ヶ国と外交関係があったのが、中国の猛攻勢により7ヶ国減り15ヶ国なっている。だから、武漢の奇妙な肺炎の情報もWHO経由などではなく自ら収集せざるを得なかった。ただ言語も同じであり、台湾人100万人が中国に暮しており、中国情報の収集能力は抜きん出ている。だから武漢の肺炎でも、逸早くヒト・ヒト感染も疑い、12月にはWHOにもその旨警告のメールを打っていたという。

豚熱にもコロナにも機敏に厳しく対応

豚熱(豚コレラ)について、生ぬるい日本と異なり完全防御体制をひき、空港で豚熱発生地域の肉製品を持ち込んだ者には初回罰金72万円、2回目360万円も課され、即時に罰金を払えない場合は本国に強制送還するという厳格な態度で望んでいる。そして今回を人間に被害を与えるウイルスにも同じことをしているだけである。準備ができていたのだ。

1月になってすぐに休み返上で対策会議を開き、1月23日には武漢の都市封鎖に伴い、武漢からの入境手続を禁止し、2月6日に中国在住中国人の入境を禁止している。

武漢便で帰国する航空機に乗り込み、体温測定し、PCR検査も断行、隔離したのだ。台湾は、新型コロナウイルスに対してすぐさま戦闘態勢に突入したのだ。

更に私がもう一つ感心するのは、日本と比べても選挙への熱狂振りが段違いで1月の熾烈な総選挙の期間中も、対応の手を緩めていなかったことだ。政権は責任を持ってあたり、役人はきっちり仕事をしていたのである。安倍首相は1月上旬から中旬にかけて夜の会合ばかりで、何一つ指揮官としての対応をしていない。これでは、死者一桁の台湾と697人(5月14日現在)の日本の差が生じても仕方あるまい。

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