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ドイツの国債利回りを確認する前に、ドイツの国債制度を確認しよう

 ドイツは7月18日に発行した新発2年債(クーポンをゼロ%)の平均落札価格が100.106と100を上回ったことにより、平均落札利回りがマイナス0.06%となった。流通市場ですでに2年債はマイナスとなっていたが、発行時の利回りでマイナスとなったのは初めてである。

 ドイツの国債の入札結果については、下記のサイトで確認できる。
http://www.deutsche-finanzagentur.de/en/institutional/primary-market/auctions-results/

 ドイツの2年債(Schatz)は、2012年に入りクーポンは0.25%が続いていたが、5月23日の入札からはゼロ%に引き下げられている。7月18日の入札では平均落札利回りがマイナスとなったが、8月22日の入札では平均落札価格が99.994となり、その結果平均落札利回りはゼロ%と、マイナスは免れていた。

 今回はこのドイツの国債入札を確認するにあたり、ドイツの国際制度そのものがどのようになっているのかを、あらためて確認してみたい。

 ドイツにおける国債の発行根拠法は、連邦基本法及び予算基本法である。連邦予算における信用調達(国債、借入金)については連邦法で限度額の授権が必要となり、信用調達の額は、連邦予算の投資的支出の額を超えてはならないこと、が定められている。

  連邦政府は、上記限度額の範囲内で、国債の種類・年限等を自由に選択することができる。1993年から四半期毎の入札・発行予定を、また、1999年分から年間の入札・発行予定を公表している。

 連邦大蔵省、連邦銀行及び連邦債務管理庁の3機関に分散していた国債管理事務はドイツ国債会社(German Finance Agency:GFA)に統合された。これにより国債の入札や管理の仕事はドイツ国債会社に移され、国債の入札スケジュールや国債発行計画などはドイツ国債会社から発表される。

 ドイツ国債の入札に参加できるのは一定の落札シェアという条件を満たし、入札への参加を希望する金融機関等でオークション・グループと呼ばれている。1990年に、それまでの全額引受シンジケート団による発行からシ団と入札の併用となり、1998 年からは全額入札による発行となっている。

  ただし、ドイツでは入札予定に届かなかった金額分の国債は、いったん政府が保有し、それを7つある証券取引所で売却する場合にはドイツ連銀が、そして電子取引プラットフォームで売却する際にはドイツ国債会社(German Finance Agency)が行う格好となる。したがって流通市場で売却したのち国庫にお金が入る仕組みとなっているそうである。

 ドイツの国債の種類には短期国債、中期国債、長期国債がある。このうちの短期国債としては1996年から短期割引国債(BuBills)の6か月物が定期発行されている。また、2009年から1年物、そして3か月物、9か月物を新規発行している。

 中期国債としては期間2年物(Schatz)と5年物(Bobl)が発行されている。そして、長期国債はブンズ(Bund)とも呼ばれ、発行量も多くドイツ国債の中心的や役割を担っている。また、5年物と10年物の物価連動国債も発行されている。

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