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追い詰められる中国と“コロナ後”の世界

中国が追い詰められてきた。トランプ米大統領は4月30日、ホワイトハウスでの記者会見で、武漢病毒研究所から新型コロナウイルスが流出したとの疑いについて、その証拠を「見た」と語った。

具体的な証拠については「言えない。(言うことは)許されていない」とのことだが、研究所が“起源”であることへの「確信を深めた」と強調。一方で、アメリカ国家情報長官室は「ウィルスは人工的に作られたものではない」と表明し、“事故”か“偶然”による武漢病毒研究所からの漏洩説が有力になってきた。

これまで専門誌にも杜撰な管理がさまざま指摘されてきた武漢病毒研究所。最初に武漢で肺炎情報を出した医師が共産党規律検査委員会から呼び出され、厳しい「譴責(けんせき)」を受けるなど強力な隠蔽がおこなわれたことは周知の通りだ。

一部でくすぶる「ウィルスは生物兵器である」との見方は米政府が否定したものの、世界的なパンデミックが中国の「隠蔽」に起因することは明らかだけに、各国の中国政府の責任に対する動きが急になってきた。

フランス国際放送局RFIが4月29日、米・英・豪・伊・独・印・エジプト・ナイジェリアの8か国の政府や民間機関が現時点で中国政府に賠償を求め訴訟を起こしていると報じた。その金額の総計が凄い。

RFIが元にした香港経済日報の試算では、請求総額はなんと「100兆米ドル(約1京1000兆円)」を突破し、中国のGDP「7年分」に相当するのだという。

もっとも、国家を相手の損害賠償が成立し、それを「中国が支払う」ことなどはあり得ないが、その過程で中国の「在外資産凍結」に実際に進む国が出てくる可能性もある。それを中国が黙って見過ごすわけもない。

つまり、それは国際的な“危機”が生じるという意味である。1971年10月の国連加盟以来、「大国も小国も1票は1票」と長い年月をかけて第三世界への工作を続け、特にアフリカには絶大な影響力を誇る中国。世界が「反中国」と「親中国」に真っ二つに割れる時代はそこまで来ているのである。

コロナ禍の加害者でありながら、未だ居丈高な外交を展開する中国。それが「なぜ」なのかは、月刊『Hanada』に執筆したので拙稿を見ていただきたい。
https://hanada-plus.jp/articles/342

“コロナ後”が変わるのは世界だけでなく日本も同じだ。俄かに日本でも「4月入学」から「9月入学」への移行の議論さえ始まった。コロナ後にこれまでと同じ社会が「戻ってくる」と思ったら、それは甘いというほかない。

「緊急事態条項」の論議も踏まえ、憲法改正が俎上に乗ってくるのも間違いないだろう。ただ「反対」だけで中国や韓国などの利益を代弁してきた非現実的な政党は消え去る運命にあるだろう。

日本人がこのコロナの“雌伏の期間”を経て、どんな「社会を産み出そうとする」のか。歴史の岐路に立つ一人として、しっかり見据えていきたい。

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