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金正恩重体説、当局沈黙の謎

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画像:朝鮮民主主義人民共和国 国旗 出典:pixabay by Chickenonline

朴斗鎮(コリア国際研究所所長)

【まとめ】

・北朝鮮の金正恩委員長が表舞台から姿を消して2週間。

・北朝鮮当局の沈黙で金委員長重体説が再び持ち上がっている。

・金正恩死亡のフェイクニュースが拡散、内部から海外に消息尋ねる動きも。

北朝鮮の金正恩委員長が表舞台から姿を消して2週間が過ぎた。そうしたことから金正恩の身辺異常報道がますます熱を浴びている。身辺異常問題が大きく取り上げられるようになったキッカケは4月20日の「心血管手術を受け回復中」との韓国デイリーNK報道と次の日の「手術を受けて重体に陥った」とするCNN報道だった。

特にCNN報道は、世界的に有名な米国の報道機関だったために大きな反響を呼び、金正恩の身辺異常情報を噴出させた。植物人間説、死亡説、手術を受けて回復中説、新型コロナウィルス感染避難説を始め、さまざまな説が世界を駆け巡っている。中には世界の注目を浴びるための戦術ではないかとの「深読み」的な説まで出ている。そればかりか朝鮮中央テレビの報道をまねた「金委員長が死亡」と伝える「フェイクニュース動画」までユーチューブなどに流されている。

こうした玉石混交のニュースと「フェイクニュース動画」がいま北朝鮮に流入し、北朝鮮当局を慌てさせている。

[画像をブログで見る]

■ 金委員長への権威毀損に反応しない当局

金正恩委員長の身辺異常説がここまで露骨な形で報道され、権威が大きく毀損されているにもかかわらず、北朝鮮当局は今の所ほとんど反応を見せていいない。従来ならば最高尊厳を毀損したとして北朝鮮のすべてのメディアを総動員して大騒ぎしているはずだ。

4月27日になってやっと、雑誌「今日の朝鮮」が「このようなデマを信じる人々がどこにいるのか」とし「(金委員長の)健康異常説は、大衆をばかにしている海外メディアの姿である」と反論したが、これはメインの宣伝機関ではない。

この間に北朝鮮で伝えられた金正恩関連ニュースは、対外関係では、シリア独立74周年に際してアサド・シリア大統領に祝電(17日)、独立40周年を迎えたジンバブエのムナンガグワ大統領に祝電(18日)、還暦となったキューバのカネル大統領に祝電(20日)を送ったのと、シリアのアサド大統領が金日成誕生日に送ってきた電報への謝意の答電(22日)、南アフリカ大統領への祝電(27日)などだ。

国内向けでは、リ・シンジャとリ・シフプ2名の功労者に「温情に満ちた誕生祝いを送った」(21日)、「三池淵市の整備に誠心誠意支援した幹部や勤労者らに感謝を送った」(26日)「元山のカルマ海岸観光地区の建設に参加した労働者に感謝の意を表した」(27日)との報道が全てだ。しかしこれらの案件は、金正恩委員長が姿を消す前にすでに決済されたと思われるので、身辺異常説に対する反証とはなりにくい。沈黙の継続で金委員長に対する重体説がいま再び持ち上がっている。

▲画像 Kim Jong-un visiting Berlin. 出典:flicker by driver Photographer

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