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【新型コロナウイルス】福島に突如、浮上した〝アベノマスク疑惑〟 布マスクとは無縁、誰もいない一軒家…。高まる「なぜ?」と怒りの声

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震災・原発事故から10年目の福島が揺れている。舞台はプレハブ小屋のような小さな会社と温泉街のはずれにポツンと建つ一軒家。その存在すらほとんど知られていなかった社名に県議は首をかしげ、国会議員の秘書は法務局に走った─。

突如降ってわいた〝アベノマスク疑惑〟。布マスクとは無縁のはずの「ユースビオ社」と「シマトレーディング社」が請け負った5億円を超える事業。両社の存在を知る人は地元でも少ない。全く畑違いの両社をつなぐ「オリゴ糖」と「ユーグレナ」。そして公明党の存在。新たな疑惑に地元では怒りの声が高まっている。

【シマ社はもぬけの殻】

 誰もいなかった。それどころか、室内は〝もぬけの殻〟で、人の住んでいる気配すら無かった。郵便受けにはチラシなどが無造作に突っ込まれたままだった。

 福島県福島市飯坂町。飯坂線「飯坂温泉駅」から車で5分ほどの場所。「パルセいいざか」と市立大鳥中学校に挟まれる一軒家は、世間の喧騒をよそに静かだった。歩いているのは、筆者や地元メディアの記者ばかり。車の往来もほとんど無い。近所の女性は「シマトレーディング?さあ、聞いた事もありません」と話した。

 近所の住人ですら耳にした事の無い会社が一躍、世間の注目の的となったのは28日午後の衆議院予算委員会。大串博志代議士(立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム)の質問に、加藤勝信厚生労働大臣がこう答弁したのだ。

 「輸出入をするもう一つの会社がある」、「(布マスクの)輸出入はその会社が担っている」
 それが「シマトレーディング社」だった。「ユースビオ社」に続き、またまた無名の会社が浮上した。
 「ユースビオは布マスクにおける布の調達、あるいは納品時期などの調整。シマトレーディングは生産・輸出入の担当をされていた」

 加藤大臣の答弁によれば、シマトレーディング社はユースビオ社と「グループ」だという。しかし、シマトレーディング社の法人登記簿には島正行代表取締役以下、島家の役員の名前が記載されているばかり。しかも本業は、千葉県富里市を拠点とした「生花および生花器具類の販売」だ。千葉の切り花輸入販売業者が飯坂の一角に民家を借り、そこを拠点とした「株式会社シマトレーディング」が「ユースビオ社」と一緒に請け負った布マスク配布事業。両者の法人登記簿を眺めると、1つの共通点があった。

 「オリゴ糖」と「ユーグレナ」

 布マスク配布の向こう側に透けて見えるバイオマス燃料や再生可能エネルギー。震災・原発事故から10年目の福島が揺れている。


(上)布マスクの生産・輸出入を担っているとされる「シマトレーディング社」はもぬけの殻だった
(中)「シマトレーディング社」はパルセいいざかの近くにある一軒家を〝本社〟としているが、その存在はほとんど知られていなかった=福島市飯坂町
(下)「シマトレーディング社」の法人登記簿。本業は生花の販売だ

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