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「GW明けこのままだと死者すごく増える!」玉川徹が「山梨大学学長の言葉に耳を傾けるべき」と警告した件

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4月27日(月)、テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』。

コメンテーターの玉川徹が「山梨大学の学長」の発信についてコメントしたこの「山梨大学の学長の発言」には筆者も注目して記事を書いたところだった。

4月22日(木)に「山梨大学における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との闘い」(第5報)として、上記のグラフなどを発表した。島田学長はこれまでの発信で、様々な医療データを分析しながら「日本の検査のレベルは途上国並み」などとかなり強い表現で国内のPCR検査体制を充実させるように提言してきた。「PCR 検査の不十分な体制は日本の恥である」とまで発言している。これは尋常なことではない。

出典:Yahooニュース個人(水島宏明)4月27日「『100人切った』で喜ぶな!感染者数が日曜に下がるのは『途上国並み』『日本の恥』と大学長が問題提起」

 週明け月曜日の『モーニングショー』。前日の日曜日(26日)、東京都が新たな感染者数を発表し、一時は200人を超えた感染者が、72人と久しびりに100人を下回ったことをどう見るべきか、議論が行われていた。

 コメンテーターの玉川は次のように発言した。

(玉川徹)

「週末に検査数が下がることについて、それをあたかも当然のように受け入れている部分があるんですけども、果たしてそうなのか。

山梨大学の島田学長が山梨大学のホームページで『感染症との闘い』というのをずっと書いていらっしゃるんですけども、その中で『日本の検査レベルは途上国並み』だと(言っている)。

これはどういう意味で言っているかというと、いまだに検査数が少ないということが中心なんですが、今回、新たに書かれたものを見ると、『土日に下がる』と。

このこと自体が日本の検査が、検査体制が途上国並みだということの一つの証左でもあると。

たとえば台湾と比較しているんですが、台湾では別に土日だからといって、そんなに下がらないんですね。

だから、われわれメディアも『土日下がります』と『それだから(判明した)感染者数も少ないんだ』」というふうなことを当たり前に言っている。

これを『当たり前』と考えるのも、国際標準からしてどうなのかと思います」

 この日、『モーニングショー』では新型コロナ対応の最前線と言える保健所の様子をVTRで放映していた。東京・港区の保健所も次々にかかってくる電話対応に職員が追われる様子を放送。

 全国保健所長会の白井千香副会長が「(職員は)交代もできないし、土日も業務がある。土日の半日だけを休んでとにかくぶっ通しです」という実態を伝えていた。

 それを見た玉川徹は保健所に負担がかかり過ぎている現状についてコメントした。

(玉川徹)

「もう一回、いろいろなものを見直さないといけない。

たとえば、土日に関しては保健所の方も休まなければならない。それは当然だと思います。

だけど、さきほどVTRの中にあったように保健所のみなさんも平日から人員不足なんですよ。

というのは、保健所というのは、いろいろな自治体にあるわけですけど、自治体からの応援が十分に行っているのかと。それから、保健所をずっとやってきた人以外でもできることはきっとあると思うんですけど、応援が行っているにしてもまだまだ足りないということですよね。

応援が行けば、シフトを組んで、土日にみんなが休むというではなくて、シフト制にすれば、もうちょっとできるはずですし、少なくとも海外はそういうにしてやっているんだと思います。

あの、この山梨大学の島田学長の声に耳を傾けなければならないと私は思っています」

 玉川はこのように発言した。

 保健所の職員たちの負担を軽くするために工夫してそれぞれがもっとできることがあるのではないかという問題提起だ。

 法令などの規則でできないことは世の中にはたくさんある。

 だが、黙ってそのままにしておけば、多くの人たちの命が奪われつつある現在、つべこべ言わずにそれぞれの人ができることをやっていこうというのが本当の意味での前向きさだと思う。

 玉川の発言については、最近、朝日新聞のベテラン記者が「専門外」のことで首尾一貫していない発言だなどと批判する記事を書いていたが、相当な見当違いだと思う。論理が一貫していないのは記者の原稿の方だったことだけ触れておく。(こちらの問題はいずれ別な形で問題提起したいと思うが、ここではその程度にとどめておく。)

 玉川は代替案を出して、保健所職員のシフト性や他の部署からの応援などの負担軽減策を語っていたが、山梨大学の島田学長も自分の守備範囲である「大学病院」でそうしたことに触れていた。地方国立大学(大学病院)も保健所などの負担を肩代わりしようと呼びかけていたのだ。

 筆者も山梨大学の島田学長らの論文を紹介する記事で次のように記した。

島田学長らは現状のPCR検査の体制を単に批判しているだけではない。地方衛生研究所や保健所に検査の負担が集中している現状を解消するための方策も示している。建設的な批判なのである。

 それには自分たちのような地方の大学(=大学病院)がその役割を担えるはずだとして、山梨大学のような地方の国立大学がもっとPCR検査の体制を充実させるべきだと訴えている。 

出典:Yahooニュース個人(4月27日)水島宏明「『100人切った』で喜ぶな!感染者数が日曜に下がるのは『途上国並み』『日本の恥』と大学長が問題提起」

 島田学長の論文を読んで筆者が心配になったことは、すでに亡くなってしまった人たちの中に、たまたま土日に具合が悪くなって、検査も満足に受けられずにそのまま命を奪われた人がいるのではないかということだった。

 それこそ「途上国並み」の検査の水準で早めに新型コロナだと分かっていれば迅速な処置を受けられた人たちがいたのではないか。

 業務が土日の休日に手薄になってしまうのであれば、行政機関が十分に活動できない大型連休、ゴールデンウィーク中であればどうなってしまうのか。

 玉川もこの点について発言していた。

(玉川徹)

「羽鳥さん、ゴールデンウィークで確かにデータ的な部分(保健所などの検査が進まずに感染者数の把握をきちんとできない問題)でも不安があるんです。

それよりも直接、命が不安だと僕は思う。

本当に週末に、検査の数が減っているということが繰り返されているのだとしたら、5月2日(土)から5月6日(水)まで5日間休みなわけですよ。この間、いまでもなかなか受けられないPCR検査がさらに受けられないということになるとすれば…ゴールデンウィーク明けに重症者とか死者がものすごく増える可能性がある。

だって、50代の方が6日間、まったく治療を受けられくて亡くなった、というのがきょうの(この番組の)ニュース(きのうの東京新聞の記事)でしょう?先週の埼玉県の(自宅待機している間に症状が悪化して死亡した)ケースもありましたし、これ50代だけじゃなくて、60代でも80代でも一緒ですよ。

何の医療の手も受けられないまま、ずっと経過観察していても、その間、命が危なくなる可能性が高いわけで。

少なくとも今までは2日間のブランク(空白)でもけっこう問題あったと思う。

今までも、月曜日に発症した場合と金曜日に発症した場合で、(重症化のプロセスに)差がついていたのかしれない。

だって土日、2日間は動かないということで2日間は医療の提供が空いてしまうわけですから。

それに対して、今度はゴールデンウィークで5日間、空くわけです。

僕は、その後のデータの部分よりも、実際に生き死にかかわるじゃないかとすごく心配です」

 番組の議論は、民間会社やボランティアの活用などいろいろな意見が他のコメンテーターから出ていたが、玉川のこの発言は山梨大学の学長が発表した論文をきちんと読み込んだ上で、このGW中には状況がどうなっていくのかとジャーナリストとして考察した上での懸念だった。

 専門家会議のメンバーの発言についてもそうだが、記者会見や他の番組での発言をきちんと記録しているからこそできる技である。

 このゴールデンウィーク中、東京の、そして全国各地でのPCR検査の体制はいったいどうなるのか。

 はたして準備が十分に行われているのか。

 玉川の問題提起を受けて、報道機関がチェックすべき分野が明確になりつつある。

※Yahoo!ニュースからの転載

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