記事

みんなが力を合わせれば日本は必ず新型コロナウイルスに打ち勝てる! アジアの先行国から学ぼう

安倍首相が緊急事態宣言を4月7日に出し、小池百合子都知事なども前後に具体的な自粛要請を次々に出していた。こうした政策介入からおよそ3週間近くが経とうとしている。日本のこうした市民への要請は諸外国と比べて法的強制力が弱く、あくまで市民一人ひとりの自主性に委ねられていることが問題点だと指摘されていた。しかし、多くの日本の人々がひとりでも多くの命を救おうと自発的に外出などを控えることとなった。繁華街などは目に見えて人が減った。スマートフォンのGPSデータなどから、概ね6〜7割程度は人と人の接触機会を減らせたと思われる。

 検査で陽性が確定するのは実際に感染してから1〜2週間後となる。症状が出たり、濃厚接触者として保健所から調査依頼の連絡を受けるなどしてから検査をするためだ。よって、首相の掛け声の下で日本に住む人たちが人と人との接触を控えるように努力した結果がちょうどいまぐらいに見えはじめるころなのだ。さて、結果はどうであろう。

出所:https://twitter.com/ShinichIchikawa/status/1253973021158592516

 概ね減少傾向に転じたようだ。日本では政府のアドバイザーに就いている疫学シミュレーションの専門家により、こうした人と人との接触が6割減なら横ばい、8割減なら1ヶ月ほどで急減し東京の新規感染者数は10人/日程度まで減らせると予測されていた。8割減には届かなかったが、確かにある程度の効果は得られたように見える。来週には病院での集団感染のようなことが起きなければ、さらに減らせそうである。

 なお、筆者はこの程度の感染者数の減少は予想できていた。というのも、筆者は香港に居住しているのだが、香港ではすでに1月からこのような抑制策を実行し新規感染者数がどう減るか、という試行錯誤を政府と市民がずっとやってきているからだ。香港だけではなく、台湾やベトナム、韓国など、日本と文化的にも遺伝的にも、もちろん地理的的にも近いこれらの国は、SARS禍の経験から当初から迅速に動いていた。ベトナムはややソフトなロックダウンをしているが、それ以外の国はロックダウンをせず、市民がみなマスクをつける、三密でクラスタ発生につながるバーなどは営業を控える、空港でのPCR検査などの様々な抑制策で、市民の生活を維持したまま新型コロナウイルスと戦っている。

 もちろん、これまですべてが順調であったわけではない。韓国では大規模な新興宗教のイベントで感染爆発を引き起こしてしまった。香港では、最近では、欧米ロックダウンに伴う帰国ラッシュで一気に感染者数が増えてしまい、市中感染が広がった。しかし、その都度、迅速に必要な施策を講じ、これまでロックダウンなどの厳しい制限をせずに、感染拡大を防いできている。

 以下が、これらの国の日次の新規感染者数の推移である。なお、これらのSARS禍の経験国は強力な検査インフラがあり、十分な検査数を常に維持しているので、捕捉率は他国よりもかなり高いことが想像できる。

出所:https://www.worldometers.info/coronavirus/

出所:https://www.worldometers.info/coronavirus/

出所:https://www.worldometers.info/coronavirus/

出所:https://www.worldometers.info/coronavirus/

 ご覧のように、これらの国はすでに新規感染者数をゼロ近傍まで抑え込むことに成功しているのだ。驚くことに、じつは小国のマカオは4月8日からずっとゼロを維持している。これは新型コロナウイルスの撲滅に成功したと言えそうである。筆者の予想よりも早くこれらの国は新型コロナウイルス禍を終息させつつあるのだ。

 そして、すでに前述のように、日本は文化的にも遺伝的にもこれらの国に非常に近い。この程度の強制力のない自粛期間で実際にこれだけ減らせるのだから、日本もゼロ近傍に張り付けることはそれほど難しくない。実際に、香港での割とゆるい、しかし的を絞った効率的な経済制限で、新型コロナウイルスを封じ込めつつあるのだから、日本でもそれはできる、と筆者は確信している。これらのSARS禍を戦った国の対策から学び、国民一人ひとりが感染を広げない意識を持てば、それほど大きな経済的制限をかけることなく、日本も封じ込めできるだろう。国民皆が力を合わせることによってひとつでも多くの命を救うことができるのだ。

 みんなが力を合わせれば日本は必ず新型コロナウイルスに打ち勝てる。

●Have Faith, Together We Fight the Virus

あわせて読みたい

「新型コロナウイルス」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    格安スマホ業界にまで波及した価格破壊

    自由人

    06月19日 08:14

  2. 2

    「米国は病気」と罵りつつ、周庭さんは釈放…G7を敵に回した習近平政権の行き詰まり

    PRESIDENT Online

    06月19日 18:11

  3. 3

    さらに活用が進む、つみたてNISA~2021年は買付金額が1兆円超えか~ - 前山 裕亮

    ニッセイ基礎研究所

    06月19日 08:55

  4. 4

    都民ファーストの不振ぶりが目立つ都議選 小池旋風が影を潜めた影響か

    早川忠孝

    06月19日 16:34

  5. 5

    菅原一秀氏から違法行為を強要されていた元秘書が「説明責任果たせ」と顔出し訴え

    田中龍作

    06月19日 22:04

  6. 6

    世帯年収400~600万円のリアル「残業ありきの給料で毎日クタクタ」

    キャリコネニュース

    06月19日 18:44

  7. 7

    少子化高齢化問題に悩む中国 「日本の経験を中国に伝えるのは意義がある」舛添要一氏

    舛添要一

    06月19日 10:36

  8. 8

    「正社員で20代を浪費したくない!」フリーター女性の叫びと、垣間見える不安

    キャリコネニュース

    06月19日 13:17

  9. 9

    河井克行氏に「実刑判決(懲役3年)」の衝撃。もらう側の罪は?そして自民党の責任は

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    06月19日 08:26

  10. 10

    都合がよければ専門家の意見を聞き、悪ければ黙らせる 五輪巡る政府対応は納得できぬ

    小宮山洋子

    06月19日 16:39

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。