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竹島、尖閣問題 さて、憲法9条「改正」派の真意は?

 韓国李大統領が、竹島訪問をしたことが日韓関係を揺るがしています。
 韓国内政で地盤沈下の甚だしい李大統領がナショナリズムを煽り立てるための行動ということは誰もが認識していることと思います。

 このような状況の中で、尖閣問題まで起きました。
 この海域は海上保安庁が担当しています。自衛艦は配備されていません。

 いずれの問題も話し合い的解決をすべきという主張が主流のように思われます。
 今回の事件でも、自衛隊は必要ではありません。
 ましてや憲法9条を「改正」して軍拡に突き進む必要性など微塵もありません。

 これに対して、話し合い的解決で困る人たちがいます。
 復古的な軍国主義者たちです。
 自民党、民主党、みんなの党の国会議員、地方議会の議員などが尖閣に上陸せよ、と煽り、実際に上陸していますが、この人たちは話し合い的解決を望まない人たちです
 煽るだけ煽り、そして、さらなる挑発行為を引き出し、それによって緊張感を高めることにこそ、その目的があります。
 領土誇示だけが目的ではありません。極めて危険な思想に基づくものなのです。

 復古的な軍国主義者たちからは、憲法9条が目の敵にされています。
 しかし、現在の憲法9条「改正」問題は、自衛隊を合憲にして近隣諸国からの侵略から日本を守る、という点にはありません(冷戦時代と違います。)。
 現時点で、自衛隊は、政府見解によれば「合憲」とされ、自衛隊法によれば自衛隊の任務は、直接侵略に対し我が国を防衛することとありますから、近隣諸国からの「侵略」に対して対応するための憲法9条「改正」は必要ないということになります。
 それにも関わらず、このような復古的な軍国主義者は、「近隣諸国」の脅威を声高に叫ぶのです。

 憲法9条「改正」に反対すると、復古的な軍国主義者から、「近隣諸国から侵略にはどうするんだ!」と決まって言われますが、それならば、今回の竹島、尖閣問題を憲法9条との関係で、具体的にどのように解決すべきだというのか、述べてみるべきでしょう。

 一体、どのように竹島の実効支配を回復しようとしているのだろうか、ということです。
 自衛艦を差し向けて竹島を海上封鎖すればよいと主張するのでしょうか。現実に竹島が直接の侵略を受けているわけですから、その侵略からの防衛は、自衛隊の「任務」になりますが、そのような主張は聞こえてきません。「近隣諸国」からの侵略に対抗するためというのであれば、そのように主張しなければ、筋が通りません。
 それが現状の憲法9条がどのように阻害しているのかということです。
 それとも、自衛艦による海上封鎖では勝ち目がないから、核武装し、核弾頭を積んだミサイルをソウルに向けて配備し、竹島から韓国人を駆逐するんだ!とでも言うのでしょうか。
 そのためには、確かに、憲法9条の「改正」は必要です。

 これに対し、尖閣諸島は、既に海上保安庁の警備下にありますが、さらに自衛艦を配備する必要があるのでしょうか。
 現状の国際情勢のもとで、中国海軍が海上保安庁の警備艇を攻撃して尖閣諸島に武力侵攻するとは到底、考えられないところなのですが、竹島問題以上に、その意味では現状の自衛隊以上の武力を持つために、さらに憲法9条を「改正」する必然性など全くありません。

 いずれの問題も現状では自衛隊をどうすべきかなどという状況にはないということです。
 (結局、この程度ですから、私は、現状の自衛隊もさらに縮小し、廃止してもよいと考えます。)

 それにも関わらず、「憲法9条「改正」を主張する人たちは、近隣諸国」の脅威を根拠にしたがります。それは、根っからの軍国主義者だということです。
 そのような人たちにとっては、「近隣諸国」は脅威であり続けなければならないのです。彼らにとっては、「話し合い的解決」は決して望ましいことではありません。
 だからこそ、「近隣諸国」との対立を煽る必要があるのです。それが今回、尖閣上陸を煽動している背景にあるものです。

 今日の憲法9条「改正」の目的は、「近隣諸国」からの侵略に対する防衛ではなく、米国に服従して、米国の世界各地で行う戦争に加担するためのものですが、それを正面から問えば、多くの日本国民は憲法9条「改正」には反対することは目に見えています。
 そして、海外派兵を可能にする憲法9条「改正」を目論む財界にとっても、近隣諸国との関係は、それはそれで解決すればよく(財界が近隣諸国との武力衝突や緊張関係を望んでいるとは思われません。)、1つの目標である憲法9条の「改正」を実現できるのであれば、そのような復古的な軍国主義者による煽動によって国民世論を「改正」に持ち込めればよく、その意味では財界にとっては、復古的な軍国主義者などは、利用しうる単なる捨て駒でしかありません。
 その意味ではネット右翼も同じような捨て駒でしょう。

 このような煽動に欺されてはいけません。
 憲法9条の「改正」に反対しましょう。

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