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原発がなくても乗り切れた夏。関電の停電リスクデマを言い募った橋下徹・大前研一・池田信夫各氏の責任は?

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(8月の関電の電力jy旧バランス、一度も危機的な状況になったことがない。しかも、この暑かった夏なのに関電は火力発電所温存でも電力は全く足りていた。「これまでの電力供給量と電力使用量の推移」2012年8月分」より)


 

 橋下大阪市長は、政府による関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)再稼働方針の決定を受け、2012年6月16日、

「実際に停電になれば自家発電機のない病院などで人命リスクが生じるのが大阪の現状だ。再稼働で関西は助かった。おおい町の人たちに感謝しなければならない」

と述べました。一時はあれだけ脱原発の旗手のふりをしていたのに、原発再稼働に固執する野田首相にあっけなく屈したわけです。

歴史に残る原発ゼロの日々を台無しにした橋下市長の裏取引は国民のみならず人類に対する犯罪だ

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どうも、橋下氏は大前研一氏に、

「橋下市長が関電いじめを続け、大飯原発3・4号機を再稼働させないままにしたとする。その結果、1回ブラックアウトが起きたら、財界は“橋下ブラックアウト”と呼ぶだろう。それで彼の政治生命は「ジ・エンド」だ」

と脅されて、ビビったのだとも言われています。

 実際には、関西電力は、7月4日に、電力の需給がひっ迫することを理由に大飯原発3号機の再稼働を強行しておきながら、まだ原発が発電も始めていないその6日には6基の石油火力発電所(約300万キロワット)を停止し、このあとさらに原発4号機も稼働しながら、逆に2基の火力発電所を含め合計8基(計384万キロワット 大飯原発約3基分)の火力発電所を停止したのです。

 つまりこれらの火力発電所を通常通り使用していれば、大飯原発2基の再稼働など不要だったのです。

 野田政権は、原発なしにこの夏を乗り切ってしまうと原発不要がばれるので、無理やりにでも原発を再稼働してその分火力を止めて需給をぎりぎりに見せるという、とんでもない本末転倒の苦肉の策を取ったわけです。

大飯原発再稼働は電力が足らないからじゃなかった!関西電力は7月6日から火力発電所6基=原発3基分停止中

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 ところが、あきれるのは、放射性廃棄物の処理でも抱腹絶倒の提案をしている評論家の池田信夫氏で(「橋下市長新ブレインの池田信夫氏に核廃棄物処理策を訊け 経産省が使用済み核燃料直接処分を初予算化要求」)、以上のようなからくりがどれもこれも明らかになっている8月16日になっても、「原発が動かなかったら関西は大停電になった」 などというデマを書いています。いわく、

「7月27日のピーク需要は2650万kW、供給は3003万kWで、その差は353万kW。「大飯3・4号機は240万kWだから、動かさなくても足り る」と彼女(注 福島瑞穂氏)は主張したが、それは間違いである。原発の電力は揚水にも使われるので、次の図のように原発がなければ供給力は2542万kWしかない。おまけに27日には赤穂火力がクラゲで停止して60万kW減ったので、供給力は2482万kWしかなく、168万kWも足りない。原発が動いていなかったら、関西では大停電が起きていた」

 いやいや、だから、火力発電所の余力が384万キロワット(大飯原発3基分)もあったんだってば。なにを都合の悪い数字は無視してるのか。

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(スマートジャパン 「8月前半の電力は安定していた、7月後半よりも需給率は低め」より。原発使って火力温存の関電も、原発全くなしのたの8電力会社も、とにかくずっと余裕)

 

 

 上の表のように、電気事業連合会が8月20日発表した7月の電力需要実績(速報)によると、電力10社合計の販売電力量は前年同月比6.3%減の684億8200万キロワット時となり、2カ月連続で前年を下回りました。これは個人、企業の節電実施で家庭用、産業用とも販売量が落ち込んだためで、昭和47年に現在の10社体制になって以来、7月としては過去2番目の下げ幅でした。

 さらに、8月に入ってからは落ち着いた電力需給状況が続いています。7月後半と比べて最大需要電力の伸びが一番大きかったのは関西電力ですが、それでも2%弱にとどまり、需給率も90%を下回りました。

 ちなみに、冒頭の棒グラフで一番切迫して見えるのが8月17日。しかし、8月では電力使用が2518万キロ・ワット(午後4時台)となり、電力使用率が最大の91%(午後2~4時台)に達した8月17日でも、火力発電所は5基温存しています。原発なんてなくてももう余裕で自由自在な需給調整なんですね。

 7月後半に需給率が93%を超えて心配された中部電力と九州電力でも、8月前半の需要がわずかながら減っており、需給率もやや低めに推移しましたし、このほか東京電力をはじめ東日本の各地域では7月後半と比べて需要が減少しています。

 つまり、電力会社の電力不足デマキャンペーンって2011年の夏、冬とずっと嘘続きなんです。そして、この夏、火力発電所温存の関電でも、その他すべての原発ゼロの地域でも、原発なしで十分この猛暑を乗り切ったのです。これは心ある人ならだれでも予想していたこと。

 この夏もご存じのように冷夏などではなく、そりゃあもう暑かった。それでもこの電力余力は結果論ではなく、論理的に予想できた当然の結末です。

2011年6月29日の記事

過剰な節電は人を殺す 東電のでんき予報「本日のピーク時供給力」は低め 電力需給戦線余裕あり 2011年7月1日の記事 一般家庭は関係なし!もはや脅迫 電力使用制限令発動 「電力不足」は原発維持のためのデマ・嘘キャンペーン 

2011年9月2日の記事

原発なしでも電力は足りていた 電力使用制限令は前倒しで解除 脱原発は可能!

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(棒グラフが一部赤くなっている関電も、実は火力発電を8基も停止して原発3基分も温存。供給力を足りなく見せてアリバイを作っているだけ。気象庁によると、この夏は晴れて暑くなる日が多く、7月の平均気温は北日本と東日本が平年より0.8度、西日本が0.6度高く、高温の傾向は8月も東日本や西日本を中心に続いている。決して冷夏で電力が余ったかでない。このように、電力不足キャンペーンはデマで、電力は足りていた。狼少年もここまでくると騙される方が悪い。「原発必要を印象づけるための電力不足デマキャンペーン 供給力は自由自在 真面目な国民が熱中症で死ぬ」)



 いま、日本で動いている原発って、全国50基中、関西の2基だけですよ。関西以外は沖縄から北海道までどこも原発なしでやれています。そして、電力は余っている。原発利権のために作りすぎたのだ。それがわかっていて電力会社の口車に乗せられ、嘘であることがわかりきっていた野田首相の停電リスク論に屈したふりをして、原発再稼働に固執した橋下氏、大前氏、池田氏。

 嘘がはっきりした今、彼らは皮脂の節電を続けた事業主、善良な市民にどう謝罪するのでしょうか。

 それでも必ず開き直るであろうこの人たちに、政治や言論の舞台に立ちつづける資格はありますか。

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(おまけに、この夏、関電では25%も電力不足と予想した日本経済新聞。もはや日経って東スポ、大スポなみやん)

 

 

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