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山中教授の指摘する「東京のPCR検査減少」は誤解

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 こんにちは、都議会議員の鈴木邦和です。ノーベル賞受賞者の山中伸弥教授が「東京都のPCR検査数が減っている」と指摘されて話題になっています。山中教授の指摘に世田谷区の保坂区長も同調されています。

 先に結論から申し上げますと、東京都のPCR検査数は実際には減っていない可能性が高いです。そして、これは山中教授に非があるのではなく、都のPCR検査の集計方法に原因があります。誤解を招くような形となっており、大変申し訳ありません。この件は東京都として丁寧にご説明しなければなりません。以下、始めに山中教授のブログを引用させて頂きます。

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 日本の中で最も感染者の爆発的増加が心配されるのは首都東京です。図1は東京都が発表している日ごとの感染者数です。これを見ると4月7日の緊急事態宣言発令以降、ピークは過ぎたのではないか、やや減少傾向にあるのでは、と考えてしまいます。


 しかし、図2の検査件数を見ると愕然とします。検査件数も同じように減っているのです。つまり感染者数が横ばいや減少しているように見えるのは、単に検査をしていないからだけなのです。


注目すべきは検査件数に対する陽性者の割合(陽性率)。東京は検査数が日ごとに大きくぶれているので、一週間ごとの陽性率を計算してみました。2月は3%、3月になって4%、7%と増加し、3月末には18%に急増、4月は19%を維持しています。検査件数には、同じ人に複数検査した件数も含まれているという事ですので、実際の陽性率はさらに高いと考えられます。これは危険領域です。非常に多くの陽性者を見逃している可能性が高いと推定されます。(後略)
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*山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信「東京の感染者数は減少しているのか?」より引用

◆なぜ減少しているように見えるのか

 このような誤解を招いてしまっているのは、ひとえに東京都のPCR検査の集計方法に原因があります。東京都のPCR検査には、①保健所を経由して東京都健康安全研究センターが行うものと、②地域のクリニックなどの病院を通じて民間検査会社が行うものの2種類があります。

 そして、①保健所を経由して行うPCR検査については、検査実施数と陽性患者数を毎日集計しています。しかし、②地域のクリニックなどの病院を通じて民間検査会社が行うPCR検査については、陽性患者数は毎日集計しているものの、検査実施数は毎週金曜日の週1回しか集計していません。表にすると以下のような現状です。


 つまり、いま東京都の新型コロナ対策サイトで毎日更新されている検査実施数も、民間検査会社のPCR検査については、4月23日現在でも4月15日分までしかカウントされていません。ゆえに、4月15日以降は急激に下がっているように見えてしまいます。都のグラフにはその注釈もついているのですが、非常にわかりにくいです(下図)。

*東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト「都内の最新感染動向」より引用

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