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「シンド高校」のスマート・ラーニング

リンク先を見る   スマート・ラーニングを標榜する「シンド高校」。1クラス30人、学年当たり330人の公立校です。韓国の学校は校長の裁量が大きく、この学校も建築やデザインはじめさまざまな面で独自の展開をみせています。KIM JEONG IL校長は、校長は教育省で情報化を担当したこともあり、KERIS(韓国教育学術情報院)にも設立当時から関わっていたというだけあって、情報化には相当な意気込みを見せています。

 スマートルームには8つのプロジェクター。それぞれのテーブルでグループ討論が行われ、各スクリーンの内容が正面の電子黒板にも投影されます。生徒は7インチのLGのタブレット。重さで選んだといいます。電子ペンで紙に字を描くと黒板にシェアされるとともに、その子が何時何分に何を書いたかの記録もサーバに残る仕組み。
 この部屋は全科目で使いたい先生が使えるシステム。普通の教室は電子黒板止まりだが、全ての教室をこういう形にしていくそうです。
 しかし、キム校長は断言します。
「これらは全て道具にすぎない。教育そのものが重要だ。」
 同意します。
 先生や生徒は使いこなしていますか?
「30分の研修だけで先生は授業OK。子どもは何も教えなくてもすぐ授業OK。全く心配いらない。最初は “珍しい”という反応だったが、目新しさはすぐに消える。いかに “わかりやすい” に変えていくかが大事だ。タブレットは”読む”、”調べる”、が中心。”作る”は別のツールを使う。」

リンク先を見る 「韓国の教育情報化はeラーニングからスマート・ラーニングへ、即ちPCベースからモバイル、タブレットベースに移行している。
 それは同時に、先生が知識を伝達する授業から、自ら悩み検索する学習とグループシンキングとに移行することでもある。
 インタラクティブで交流型の学習となる。先生は正解を知らない、という立場。オーガナイザーの役割となる。
 このため、教員養成カリキュラムには大変化が生じる。これについては研究・議論の最中だ。全世界が同じ悩みを抱えているはずだ。」
 教育システムを変えると、従来型の学力が下がる、との指摘があるのでは?
「そんなのは日韓だけで起きている保護者の反応だよ。」
 ほう。
「東大とソウル大出身者が国を潰しているんだ。」
 ハッキリとおっしゃいますな。
「日本を含め世界有数の国が教育のせいで沈没を始めている。日本も既に沈んでいる。」
 北斗の拳みたいですな。てゆーか笑えない。
 「ソウル大を頂点とする従来型の人脈ではもうたち行かない。ソーシャルなネットワークが重要であり、そのための学校であり、そのための勉強だ。
 成績第一主義から多様性重視へ。日韓が特殊なだけだ。数年で変わる。
 韓国の教育は100年変わらなかった。成績順に大学に行き、それで人生が決まってきた。これが変わる。今は創造力、問題解決力、ユーモア力が重要だ。」
 
 言葉が刺さります。一番刺さったセリフは、最後におっしゃった以下の二つでした。
 「”やるかやらないか”、の段階ではない。 “どうやるか”だ。」
 「PCで不幸が始まった。だが、後戻りはできない。進む以外にない。答えは、ない。」
 校長、こんど酒のみに行きましょう。


 ところでPCも電子黒板もみな韓国製だなぁ。
リンク先を見る するとキム校長、
ふと食堂の手洗い場でみかけた石けんを入れる布を示して
「これは日本製だよ。」と教えてくれました。
そうか。日本製は、石けん袋か。
日本ももめばまだまだいい泡が出ますよ、
みたいな切り返しをひねり出そうと思ったが、
口ごもりました。

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