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コロナから社会を立て直すために抗体検査を導入すべき

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今回の記事は、コロナウイルス感染症に関するものですが、現在起こっていることに対して確実な見通しに基づいているものではなく、すぐに取るべき行動を示したものでもありません。専門的な内容については、理解不足の可能性もありますので、疑問点は専門家にご確認ください。現在の厳しい状況の中、社会活動再開の話は時期尚早と感じる方もおられると思いますが、あくまで私見であることをご理解お願いいたします。

3月13日に書いたブログで、PCR検査をむやみに行うべきではないと書きました。それは、医療現場の混乱を考えてのことですが、医療現場は現在まさに混乱しており、交通整理のできていないPCR検査には今でも反対です。しかしながら、今後は状況を見ながら、PCR検査と抗体検査を増やしていき、社会活動の再開につなげるフェーズに入っていかねばと考えています。

現在、コロナウイルス感染拡大の対策として国が行っている「外出自粛などにより接触を80%低減する」提案があります。

自粛の目的は感染者をゼロにすることではありません。医療現場の崩壊を防ぐために、急激な患者の増加を抑える目的です。この目的を誤解している方が大変多いですが、もう一度確認します。今回の自粛で感染が完全に終息することはありません。

自粛がきちんと実行されれば効果は確実に出るでしょう。しかし、いったん感染者が減少したとしても、世界的に感染が広がっている以上、ゼロになることはありません。免疫を獲得した人の割合が低ければ、元の社会に戻ったときに、また感染が広がる可能性は大きいです。

増え始めたら、再度自粛等により感染拡大を抑えることになります。これを数か月ごとに繰り返し、全体の75%程度の人が感染を終了しないとほんとうの終息は訪れません。ワクチン(免疫を人工的につけるためのもの)が出来なければ、終息には早くても2-3年かかり、今回のような自粛は4-5回必要と言われています。この繰り返しを2年も3年も続けることが、経済的にほんとうに可能なのでしょうか?

コロナの終息は「トロッコ問題」なのか?

海外では、外出制限に反対する人たちも出始めているようです。営業を取りやめている方や仕事を失った方からすれば、この状態が継続されれば経済的に破綻してしまいますから、当然とも言えるでしょう。国内でも、表立って言えないけれど、内心は自粛をやめてほしいと思っている方も少なくないはずです。
外出制限をやめれば、コロナウイルスに罹患する人数は増加します。医療現場が崩壊する可能性もあります。外出制限を続ければ、一部の方々は経済的に破綻し、その一部は命を失うかもしれません。


「トロッコ問題」という「ある人を助けるために他の人を犠牲にするのは許されるか?」という形の倫理学上の問題があります。

ポイントを切り替えないと5人の方が轢かれる。切り替えればトロッコは別のレールに入り1人の方が轢かれる。ポイントにいる人はポイントを切り替えていいのか?というような問題です。

今回のコロナウイルスの問題をトロッコ問題と同一視する方もいます。

もし、そうだとするならば、全員にとって正しい答は存在しない。正義論の問題になるということです。最終的には政治が決断する以外に方法はない。つまり、国民が自らしっかり考え、世論によって決断するしか無いのです。

しかし、トロッコを脱線させる方法が無いでしょうかねえ。大阪府も、寝ろ!と言われても寝ずに頑張っています。より良い終息が訪れるよう、他の地方自治体、政府、国民の皆さんと、みんなで頑張っていくしかありません。

医療現場にこれ以上の対応は無理かもしれないが

医療の現場が大変な現状で、医療従事者の方々にこれ以上無理をお願いすることはなかなか難しいでしょう。検査を増やせば、様々なコストが発生します。増えるコストや医療資源のことを考えると、検査をお願いするのは大変悩ましいです。

しかし、いずれ必ず目指すことになる「元通りの社会への復帰」=「ウイルスに翻弄されずコントロールできている状態で共存する方法」を探るとなると、検査をしっかりせず、感染状態をあいまいにしたままでは、効率が悪すぎます。

4月18日のNHKスペシャルでは、感染治療の最前線にいる先生からも、経済活動を心配されている様子がうつされていました。この状況を脱するためにどうすべきか。ギリギリの医療現場でも社会活動への心配がされています。

広島都市学園大学学長である河野修興先生が、コロナウイルス感染から社会活動再開への意見書を出されています。(PDF

PCR検査と抗体検査によるIgMとIgGを測定し、「感染者と接触しても大丈夫なグループ」と「感染者との接触は危険なグループ」そして「感染者」を着実に群分けして、労働が可能な人と隔離すべき人を区別していく方法です。

医療現場で検査をする体制が可能なのか?様々なコストは負担できるのか?検査キットの精度は?など、検討課題は多々あるでしょうが、社会活動再開のフェーズに向かうための方法として、準備を検討する価値があると思います。

国も、疫学的な調査のために抗体検査を行うことを表明したとの報道がありました。

コロナ抗体検査に着手、厚労相が表明 4月中にも開始

軽症者の判断

PCR検査で陽性になった方で、無症状者や軽症者には病院からすみやかに退院してもらわないと、病院がパンクします。

しかし、軽症者だとしても、のちに症状が悪化して重症になるかもしれません。医師に退院の判断を委ねることになる以上、その判断を法的に免責しないと、医師は軽症者を退院させる判断が難しいと思います。

勘違いしない方が良いのは、医師にとっては免責されることがメリットとは単純に言えないだろうということです。法的にできないことを理由に軽症者を退院させないことは、医師にとってはある意味気持ちが楽だったはずです。

医師は常に最悪の事態を想定するもの。普段だったら簡単に病院を出てもらうことは少ないはずですが、今は軽症者を退院させないと、より重篤な患者さんが治療を受けられない可能性があります。自分の判断で、病院から出す決断しなければならなくなることは、医師の大きなストレスになることは想像できます。医師の決断に敬意を示すことが必要だと思います。

無症状者や軽症者には、ホテルなどの宿舎を上手に使う必要があります。家族がいる場合などは、感染させる可能性がなくなるまで帰宅させるわけにはいきません。この判断には抗体検査が非常に有効です。

ワクチンはすぐできるのか?

WHOは来年を目処にワクチンができるだろうと予想しています。一部の国内の製薬メーカーも、海外のライバル会社と連携までして急ピッチに開発を進めています。しかし、早期の開発には懐疑的な見方をする専門家も多いようです。ノーベル賞をとられた本庶佑先生は、コロナウイルスは難しいウイルスであり、HIVのように十年単位でできないこともあり得ると話されていました。

あまりワクチンができることをあてにしていくのは好ましくないと感じています。期待は持ちたいですが、ワクチンが出来ない前提で対策を進める必要があるでしょう。

PCR検査

現状でPCR検査をやみくもに行うと病院がパンクします。PCR検査は感染防御の体制で一人ひとりに行いますから、関わる人数も多数になりますし、検査場所までの移動方法、検査結果が出るまでの待機場所など、準備も大がかりなものになります。たくさんの医療従事者の労力や医療資源が必要なのです。

島津製作所が、より短時間で検査が行えるキットを発売しました。

煩雑な手作業を省き、検査時間を半分に「新型コロナウイルス検出試薬キット」を発売

こうした製品も活用し、検査場の工夫を続けて効率を上げるなど、徐々に増やしていけるようにするしかないでしょう。

抗体検査

抗体検査は、PCR検査に比べれば大変簡便です。血液一滴で10分程度の短時間でできます。技術的には自分で行えるような検査です。

PCR検査の簡易検査として取り扱われることも多いようですが、コロナウイルスには、PCR検査の偽陰性をフォローする意味合いで使用することも想定できます。(河野修興先生作成の群分類を参照)

PCR検査と共に行うのが望ましいですが、感染隔離から帰宅のタイミングを知ったり、職場に復帰できるのかの判断に使用するために、抗体検査だけ行うことも価値があるのではないでしょうか。

もし、知らない間に抗体ができていたことが確認されれば、ウイルスを恐れて行動する必要もなくなります。

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