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ボタンを掛け違えた李大統領

日本と韓国の関係が本当に厳しい状況になってきました。双方のメディアもそれぞれの主張を大きく取り上げて、国民感情を煽っていますが、第三国にいる私がこの一週間、本件を見ていて思ったことは李明博大統領の焦りだったということではないかと思います。李大統領は本来ならこのような策に出るつもりはなかったはずです。しかしながら政権末期になり、実兄を含む周辺での不祥事が相次ぎ、且、大統領本人の人気も低迷し、国内の支持を得られない状況でした。

ではなぜ李大統領が苦戦したのでしょうか?

確かに前二大統領、金大中氏と盧武鉉氏は左派で不人気、また、盧武鉉氏は韓国でも問題になっている非正規労働者のベースを作ったとされています。よって、保守の李明博大統領は本来では韓国にとって待望の人であったはずです。が、韓国国内の期待と重圧が李大統領に重くのしかかったのは事実です。

ご承知の通り、韓国はインターネットなどを通じた批判で炎上しやすく、時として有名人を自殺にまで追い込むほどの圧力があります。李大統領に課せられた期待は国内経済問題を解決するのみならず、北朝鮮との関係改善などがありましたが国民は納得しませんでした。

李大統領も人の子でありますので自身の支持率の低迷はボディブローのように効いてくるわけです。しかも最悪だったのは実兄李相得、前セヌリ党議員の逮捕だったと思います。実は実兄は親日派であり、彼の影響力があれば李大統領の竹島訪問は阻止されたのではないかと見られていました。

もう一つの誤算は李大統領は竹島訪問をワンサイドで見ていてた可能性があります。それは、本人にとってラストリゾート(最終手段)を自国側の観点だけで見ていたのではないかという点であります。日本側がここまで反発するとは想定していなかった可能性の理由として昨年12月の野田首相との会談で慰安婦問題に関し、野田首相側から大きな反応がなかったことで大統領が竹島に行っても反応は薄いと見ていたのではないかという気がします。更にはメドベージェフ首相が北方領土に二度、訪問したときも日本側のロシアへの反応は薄く、日本の足元を見たのではないでしょうか?

が、今回の日本側の反発は余りにも大きかった、といっても過言はありません。特に天皇に言及したことが油に火を注いでしまいました。政府間の関係はあらゆるものが止まりそうですし、今後、影響が波及すれば双方の貿易にも影響が出ないとは限りません。この場合、どちらが不利かと言えば韓国が不利であることは間違えないのです。韓国の輸出商品は日本の素材を使わないと出来ないものが多く日本がそれを止めれば韓国経済は厳しい状況に追いやられるのです。

李大統領が掛け違えたボタンは収拾困難な状況になってきました。ある意味、自分で自分の首を絞めたという気がいたします。世界の目は二国間問題ということで周辺国は本件の動向を静観する姿勢に見えます。

私は今回の事件は実に残念な出来事だと思っています。よって何らかの形でケリをつける方策は別途考え始めなくてはいけないと思っています。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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