記事
  • Sozen
  • 2020年04月14日 11:27

引き続き需要減退不安に支配される原油相場

イースター連休明けの原油相場は小幅続落です。供給量削減に関する追加材料が出ているものの、需要減退の憶測が根強く上値は重くなっています。

4月13日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比35セント安の$22.41/bblで、引け後の時間外取引は$22/bbl台半ばです。

サウジアラビアは、アジア向けの5月積みの公式販売価格を大幅に引き下げました。

 ■ Saudi Arabia cuts May oil prices to Asia, raises U.S. after OPEC+ deal (Reuters)

需要の低下に応じるもので、市場の予想とは離れていないため相場への影響が限定的でした。一方、米国向け価格は引き上げて欧州向けは据え置きです。

OPEC+ が5~6月に日量970万バレルの減産を行うことを決め、減産はその後年末まで同800万バレルで継続されるため、今年の世界の石油供給量は均すと同9,400万バレル程度になると思われます。実際には米国の供給量減少や OPEC+ 以外の減産もあって当面の減産幅は日量2,000万バレルに近いとも言われるため、世界の供給量は更に低下するものと見込まれます。

 ■ Trump says OPEC and allies are looking to cut ‘20 million barrels a day, not the 10 million’ that’s being reported (MarketWatch)

一方で、当面の世界の需要は日量3,000万バレル減少すると取り沙汰されるため、それでもまだ足りないというのが弱気の根拠です。しかし、直近の EIA 短観による今年通年の需要見通しは日量9,550万バレルで、上記の OPEC+ の減産だけで需給バランスは同150万バレルの供給不足になる見通しです。

過大に評価された需要の減退によって大幅な減産が実行されますが、実際に発生するのは逼迫ではないかと推定されます。しかし、足下の市場は需要の極端な減退の憶測に支配されているため、相場の重石が外れる気配はありません。

米国エネルギー情報局 (EIA) の掘削採算性レポートによると、5月のシェール オイル主要産地の産油量は前年比0.8%増の日量853万バレルと見込まれています。39か月連続の前年比増加ですが、昨年11月までは2桁増を記録していたものが前年割れ寸前となっています。前月比は6か月連続でマイナスです。

掘削済み未仕上げ (DUC) 坑井数は7,575基で前月比80基減。10か月連続の減少です。仕上げ済み坑井数は7か月連続、掘削坑井数は12か月連続の減少で、掘削数は2017年6月以来の1,000基割れとなっています。

2020/4/13
NYMEX WTI May: $22.41/bbl ( -0.35 )
20日移動平均: $26.15 ( -0.39 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $31.19/ -2σ: $21.12
 幅: $10.06 ( -2.10 ) / 100日平均: $12.60
ボラティリティ
 179.55 ( -0.10 ) / 100日平均: 57.67

あわせて読みたい

「原油相場」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。