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マスクをしない裁判官と検察官に違和感 東京地裁の新型コロナウイルス対策を時系列で追った

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裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火です。今回は傍聴記ではなく、新型コロナウイルスの影響で東京地裁と裁判にどのような影響が出ているのかについて綴ります。(※この記事は4月3日に執筆しています)

霞が関で唯一民間人の出入り自由な施設が裁判所のため、新型コロナウイルスの感染拡大対策はこのあと一斉に始まると思いますが、4月3日の時点で裁判所は通常通り開いています。

傍聴する側としては、そこまでピリピリはしていませんでしたが、2月下旬頃から「何か変わるかな」といった気構えはありました。

東京地裁がやっと動いたのが3月6日。厚生労働省のホームページに掲載されている手洗いの説明が書かれた紙が張り出されました。それと3月6日付けで間違いありませんが、「熱がある人は遠慮してください」とか「東京地裁内では法廷内含め、それ以外の場所でもマスクをつけていてもいいですよ」という張り紙がエレベーターホールに張られました。

あとは何も変わらない状況でしたね。この当時、日本国内では、第17回新型コロナウイルス感染症対策本部が開催され、マスクの転売が禁止となりました。この翌週、3月9日にプロ野球が開幕延期となります。

厚生労働省


しばらくして「3月11日、傍聴希望の皆様へ」から始まる注意文がいたるところに張られました。これはヤバいと思いましたが、翌日の東京地裁は何も変わっていなかったため「あれ?」と。いつも通り傍聴をしましたが、たまたま対策をしている法廷じゃなかっただけかなと。張り紙には「順次対応を…」と書いてあったので。

「傍聴席を減らしますよ」という発表があった3月11日、実はもう1つ発表がありました。それは学生の団体見学の中止です。毎週火曜〜木曜は東京地裁の前に観光バスが数台停車し、ロビーには小学生の団体がいました。

団体見学の内容は、裁判所の職員による裁判内容の説明や模擬裁判の見学です。この見学会と申し込みの中止が発表されました。体感だとその前から学生の団体は見かけなくなっていたので、自然と中止になったと言えますね。


3月13日にチェックしたところ、東京地裁の民事が使う法廷のみ「不使用」という紙が張られました。座席は席と席の間隔を2席あけなくてはならなくなりました。通路があればそこを1席扱い。だからどの法廷も席数が3分の1減って民事は大変だなという印象を受けました。

民事裁判はもともとあまり傍聴人がいません。事件によっては会社単位の支援者や関係者が詰めかけ、多くの人が傍聴するケースもありますが、基本的に傍聴人はいません。そして翌週の3月16日から東京地裁の刑事事件の裁判でも民事同様、席の間引きが始まりました。

そのため20席ある一番小さい法廷の傍聴席は8席に。被告人の親族が来れば1席削られるためさらに減ります。40席〜50席くらいある中くらいのサイズの法廷も3分の1になると18席~19席になってしまいました。

3月は人事異動で裁判件数が少ないと言われている

新型コロナウイルスの影響もありますが、そもそも3月は裁判が少ないです。理由については都市伝説というか通例というか推測ですが、今のメンバーで裁判をすべて終わらせたいのだと思います。

3月は人事異動があるため、検察官や裁判官が異動して東京地裁の職員が変わります。そのため3 月中に裁判を終わらせると言われています。あとは追起訴。余罪が多く残る初公判だけやりましょうと。これは1年を通してありますが、3月はなぜか多いのです。「被告人、名前は?」「起訴状はこれです」「追起訴が残っているのでまた次回」という10分ほどのやりとりが3月は増加します。

3月に裁判が減ったからといって4月に入った途端に裁判件数が増えるというわけでもありません。増え始めるのは4月の2~3週目頃から。恐らく人事異動における引き継ぎ作業があるということでしょう。裁判所がこうした状態でも傍聴をする人たちは集まるので、傍聴したい裁判がとにかく重なります。

例えば、話題の初公判には人が集まりますが、座席が少ないことを全員知っているため裁判開始1時間前に行列。新型コロナウイルス対策としては本末転倒です。

先日も法廷の前で待っている時、申し合わせたわけではないですが、列の間隔が1メートルほど空いていました。そのため列が長くなりましたが職員が来て「これはよくありませんね。2列になりましょう」と言い、列がキュッとなって。「2列もよくないな。ちょっと間を空けましょう」と訳のわからないことを言い出して。

しばらくすると違う職員が現れて「こんなに広がらないでください。もっとギュッとしてください」と。結局、2列でギュッと密集している状態。マニュアルもないため曖昧です。

刑事裁判の法廷の傍聴席が減った3月16日、東京地裁の入り口にアルコール除菌スプレーが置かれました。この場所は、東京地裁に入る前に金属チェックをする場所ですが、狭い空間に除菌スプレーが3つ置いてあります。ロビーに点在させてもいいのになぜか入り口に固まっています。

東京地裁の公判開廷予定表は一昨年からタブレットになっているため、色んな人が画面をベタベタ触っているタブレットの横に置いても良さそうなのに。

3月上旬には被告人と刑務官が全員マスク着用になりました。気がつくと全員マスク姿だったので、もしかしたら2月末からだった可能性もあります。

保釈されている人、自宅から来る人は自由ですが、警察署の中にある留置所、小菅にある東京拘置所から来る人は100%マスクをしています。拘置所には雑居房もあるし、東京地裁に連れられてきた時、自分の裁判が始まるまで東京地裁の地下2階で待たされます。この時、全員がロープ一本で繋がっていて、感染リスクが高まる…ということを想定してのマスクでしょう。目についた対策としてはその4つです。

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