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新型コロナウイルス、医師会・行政は海外諸国に遜色ない対応を

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医師会は、どういった形で今回の新型コロナの流行拡大に対応しようとしているのでしょうか。私には、感染拡大のピークを前にして、すでに後手に回り、それを正当化しているようにも見えます。

もちろん、私たち地域薬剤師も「安定した慢性疾患患者に対する薬剤の提供と体調チェック」「軽微な症状に対する安全な治療薬の提供」といった役割を通じて、地域医師・病院勤務医の負担を軽減し、診療体制の破綻を防ぐために協力することができます。

今後、もし各地域に十分な数の発熱外来を設置し、大規模なPCR検査体制を設定するのであれば、そこに多くの医師のマンパワーが必要であることは明白です。

当然のように、今のところ薬剤師に協力は要請されていません。

問題は、このような危機的状況下でも日本医師会はそうした薬剤師の業務拡大が実現することがないよう目を光らせていること、政治家も職能団体間のヒエラルキーに配慮してそうした提案などしない(あるいは分からない)こと、日本薬剤師会も戦略上(医師会への配慮から)提言などできないことです。

新型コロナ感染危機に縄張り争いをしてはならない

新型コロナの流行拡大があったとしてもなお、医師のマンパワーに余裕があるならば、それは結果として、感染の爆発的な増加がなかったということでもあり、非常に望ましい展開です。しかし、仮に流行拡大のために救えない患者が出るような状況になってなお、「仕方なかった。我々はベストを尽くした」と言うのであれば、それは批判されるべきです。多くの人々はこうした日本の医療の特殊性を知らず、この国には手厚い医療体制があると信じています。

「医師のマンパワーには限りがあり、必要なだけの発熱外来や検査体制を整備することは不可能だった」などと言うことなく、海外諸国に遜色のない対応をして下さい。

(諸外国で薬剤師がこうした業務を担当しているのは、新規感染症への対応が理由ではなく、3分診療・無診察投薬では患者側が納得しないこと、そして医療費節減と患者への介入を両立させるためにはそれが合理的だからです。結果として、多くの国では日本のように医師が激務に喘ぐような状況ではありません)

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