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オンラインで読書会したら、すごく楽しかった

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また、ウイルス感染症根絶の歩みを解説する『ウイルスの脅威』(マイケル・オールドストーン、岩波書店)が紹介される。天然痘、黄熱、麻疹、ポリオ、エボラ、エイズ、インフルエンザなど、猛威をふるうウイルス感染症が、国境を変えてしまったこともあるという。

あるいは、『迷惑な進化』(シャロン・モアレム、NHK出版)も面白そうだ。なぜ病気の遺伝子がこれほど多くの人に受け継がれてしまったのか? という観点から、進化医学についてミステリを解くように解説してくれる本らしい。

わたしは、「進化」という言葉を気軽に使う。だが、人類が延々とやってきたことは、どこかに向かって「進み化ける」というよりも、状況の変化に「適応」しているだけなんだと思い知る。

文学に登場する疫病の話も出てくる。カミュの『ペスト』は有名すぎるのでスルーされ、ミッチェル『若草物語』や、スティーヴン・キング『ダークタワー』シリーズが紹介される。

考えてみると、疫病と文学の歴史も古い。確か『デカメロン』はペストを避けて引きこもった男女が語る猥談というふれこみだし、『フランケンシュタイン』も疫病のため疎開するシーンがあった(はず)。疫病で疎開と言えば、アイザック・ニュートンが万有引力のアイデアを閃いたのは疎開先のケンブリッジだった(はず)。

この辺りの、人類と疫病の長い付き合いは、『疫病と世界史』(ウィリアム・マクニール、中公文庫)を再読したくなる。自分で書いててなんだが、この辺りを読むと、かなり予言的なことを述べていたように思える。

本書では、疫病が人類を規定する様が語られる。人と疫病は、あるバランスの上で「共存共栄」してきたともいえる。WHOが天然痘の根絶宣言をしても、エボラ出血熱やSARSなど、新しい疫病が待ちかまえている。ヒトという、ウィルスにとって「肥沃な」場所がある限り、感染症は、人類にとっての基本的なパラメーターなのだ。

ちなみにこれ、Amazonでセドリ屋が高値をつけているけれど、リアル書店で山積みしているぞ。本は買いだめ推奨なので、要かつ急のお出かけ時に買い込むべし。

新しいことを始める=変化に適応する

面白い発見もある。

外に出られない→ネットやテレビ見て心を削る→本や映画に戻る……というパターンを繰り返しているのだが、この状況の変化を、もし利用するなら? という発想だ。

ずばりこれ、「新しいことを始めてみる」である。この際だから、やったことのない料理を始める人、ベランダを菜園にする人、犬を飼い始める人と、様々な「新しいこと」を教えてもらう。

私と同じだったのが、「新しく創作を始める」である。

今まで、読み専、ROM専だった。つまり、次から次へと物語を読むという立場だったのだが、今度は自分で書いてみよう、それも創作してみようというチャレンジだ。

そこで、『めんどくさがりなきみのための文章教室』(はやみねかおる、飛鳥新社)が紹介される。単純に文章テクニックを解説するだけでなく、「いかにその気にさせるか」という、モチベに火をつけるという点でも優秀らしい。

わたしも似たようなことを考えているので、同じ流れで『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』(シド・フィールド、フィルムアート社)を紹介する。映画のシナリオ・物語を創作するメソッドが、これでもかと詰め込まれている。さらに、『ドキュメンタリー・ストーリーテリング―「クリエイティブ・ノンフィクション」の作り方』(シーラ・バーナード、フィルムアート社)が紹介される。

あと、短篇集に手を出すというのもいいかも。

わたしは、読んでも読んでも終わらない超弩級級に面白い『氷と炎の歌』(RRマーティン、ハヤカワ)を粛々と読んでいるのだが、小説読むにも体力が要る。もっと手軽に、さらっと読める短篇が紹介される。

たとえば、モームやオコナー、ボルヘスといった短篇の名手や、時代モノの五味康祐『秘剣・柳生連也斎』、あるいは、飯田茂実『一文物語集』が面白そう。スゴ本オフ [この短篇が好き] でおさらいして、再読するのもい良いかも。あるいは、積山リストに刺さっているルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』も短篇集だったっけ…… この際だから、新しい、知らないジャンルにも手を伸ばしてみよう。

人の優れた能力は、可塑性だと思う。

状況の変化に対し、過去の経験や知見を振り返りながら、上手いやり方を試行錯誤で見つける。これ、AI がどんなにもてはやされたとしても、ヒトに適わない所だと考える。自分の行動をメタに見て、ときには目的すらをも変えて、より「よい」と思われる選択肢を試す。

厄災であれなんであれ、「それ」が終わった後になって、その時していたことは「変化に適応すること」だったことに気づく。そして、その「変化に適応すること」とは、厄災の最中では、「新しいことを試みる」うちの一つの選択肢だったことに、過ぎ去った後になって気づくのだ。

オンラインでするオフ会は楽しい

他にも、様々なネタが紹介される。やすゆきさんの海外ドラマの話が面白い。米国のドラマは本当に玉石混交で、ダメはものは本当に酷いレベルらしい(そしてその数はかなりの割合を占める)。で、その中で最も優れた一握りだけが、邦訳されて日本で紹介される。

確かに、考えてみれば翻訳コストを払ってもペイできる見込みがないのなら、そもそも日本に入ってこないよなぁ、と思う。「日本のドラマは酷い、アメリカは最高」という人がいるが、それは輸入された上澄みだけしか知らないが故の発言なのかもしれぬ。

やはり、Webミーティングだと反応が早いし、「今開いている画面」を共有できるというメリットもある。本棚晒してみた反応も楽しい。Web呑み会も参加したことがあるが、楽しいね。

読書猿さんから「同じ本を読む人は遠くにいる」という寸鉄を教わったが、これは時代や場所を超えて、人は本で繋がれるという意味だ。この応用で、Webミーティングで同じ本を朗読したり、読み合う形式にしてもいいかもしれぬ。

今回はお試しで zoom でやってみたのだが、セキュリティリスクもあるらしい。zoom は、アカウント不要でURLを伝えればWeb会議ができるという優れモノなのだが、それはつまり、URLだけ分かればいくらでも入れてしまうリスクもある。Google ハングアウトも良いらしいので、試してみる。

いずれにせよ、いつものオフ会をオンラインでするのは新鮮だった。「それはオフ会ではないのでは?」というツッコミは正しい。だから、これは「スゴ本オフ」ではなく、今度からは、「スゴ本オン」として開催しよう。

こんな時だからこそ本を読もう。

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