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年金2倍の75歳受給開始 どんな夫婦が最終的に得するのか?

老人ホーム費用を捻出したい

 夫婦の老後プランを考える時、介護施設や老人ホームへの入居は重要なテーマだ。まとまった金額が必要な入居一時金や「1人20万円はかかる」と言われる毎月の費用は老後資金の最大の出費だろう。

 場合によっては自宅の計画的売却を考える必要があるかもしれない。だが、「共稼ぎ夫婦」や「年の差夫婦」であれば、年金戦略の立て方によってホームの費用を賄うことが可能になる。

 ポイントは、毎月の年金額が割り増しされる繰り下げ受給を活用することだ。現在は70歳まで繰り下げると年金額が42%増になるが、今回の年金改正で75歳まで繰り下げが選べるようになり、その場合、ざっと2倍(84%増)の年金をもらえる。

 もちろん、75歳まで年金なしで生活できる人は限られるはずだ。それでも、現役時代に長く共稼ぎで、夫婦ともに厚生年金を受給できるのであれば、妻か夫のどちらかの年金を75歳まで繰り下げることで、「2倍年金」の恩恵を受けることが可能だろう。

 夫も妻も年金額が月16万円(合計32万円)の場合、1人が75歳繰り下げを選択すれば、75歳からの夫婦の年金額は月約45万円。公的年金で2人分の老人ホームの毎月の費用をまかなえる金額である。

 また、夫婦の年齢差が大きい夫婦も繰り下げを選択しやすい。たとえば妻が5歳年上のケースであれば、夫は70歳まで年金をもらいながら働き、その間、妻は年金受給を我慢する。そして夫70歳、妻75歳になったときに妻が年金をもらい始めることで、妻の年金額は約2倍になり、夫婦の年金額は大きくアップする。

 そうすれば、夫婦のどちらかが介護施設や老人ホームに入居しなければならなくなっても、資金計画が立てやすい。

「年金の大半が妻(夫)の介護費用に消え、生活費がほとんど残らない」といった老後破綻を回避するためにも、夫婦の人生設計に合わせた年金戦略を立てることが重要になる。

※週刊ポスト2020年4月17日号

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