**************
中国国民が心を一つにし、新型コロナウイルスとの闘いに全力を挙げている最中に、笹川会長から心暖まる慰労と激励のお手紙を寄せてくださり、誠に有難うございます。私を含め、同学会会員一同は大いに励まされたと同時に、大変感動いたしております。私のところにも、笹川会長からの慰問と激励に深謝の意を伝えて欲しい旨のメッセージが多くの会員から届いております。ここで同学会会員一同を代表し、また私個人の名義においても、笹川会長に心から感謝の意を申し上げます。
新型コロナウイルスによる肺炎がブレークした後、同学会の一部の会員は第一線で新型肺炎との決死の闘いを繰り広げてきた一方、より多くの者は後方を固め、各自のポストで疫病との闘いに自分たちの貢献をしています。
中には、武漢協和病院長の胡豫教授(第18期生)のように、一番厳しい環境の中で、武漢市の新型ウイルス対策の要をつとめる総合病院で数千名の医療関係者を陣頭指揮している者もいれば、上海疾病予防抑制センターの肖寧研究員(第20期生)のように、中国から派遣された第一次海外支援隊の隊員として、イタリアでの緊急支援活動に当たっている者もいます。
感動を与えてくれる同学会会員たちのエピソードが沢山ありますが、疫状が終焉し、会長と再会する時にまたご披露させていただきたいと思います。
武漢での戦いが最も厳しい時、第一線で戦う同学会会員たちは一度医療用品、特に防護服が極端に不足し、国内での調達が困難な事態に直面したことがあります。その際同学会は財団ご支援を申し入れることを検討しました。
事務レベルの連絡を通じて、笹川会長はじめ財団指導部は同学会会員たちを全力挙げて支援したいとの御意思を確認し、会員たちは大いに励まされました。その後、支援物資の受入先の資格や物資が通関する際の規定など手続き上のハードルがあることが分かり、また中国国内における医療製品の生産と調達の状況も改善し始めたので、同学会は財団への正式な支援要請を見送りました。
しかし、笹川会長はじめ、財団側のご厚情に同学会会員一同は深く感動させられました。改めて同学会会員全員を代表し、笹川会長はじめ、財団の皆様に衷心より感謝を申し上げたいと思います。
現在中国国内における新型コロナウイルス抑制の情勢が好転し、生産活動が徐々に再開し、国民の生活も日常を取り戻しつつあります。しかし、笹川会長が書簡の中で述べられたように、今回の新型ウイルスによる肺炎は、中国国民の健康を脅かす伝染病だけではなく、日本を含む世界各国の人々の平和と福祉に甚大な被害を与え得る強敵です。私たちは笹川会長のご指導のもと、この人類の共通の敵との闘いの中で、同学会の特長を発揮し、疫病の制圧に私たちなりの貢献をして参る所存です。
3月16日現在、日本国内の感染者が817名、イランは13,938名、イタリアは24,724名と、疫病の世界における蔓延は依然として深刻な状況が続いております。この特殊の時期に、笹川会長とご家族の皆様方及び財団の友人皆様方には、くれぐれも引き続き健康にご留意されるよう心から願っております。
末筆ながら、笹川医学奨学金研修生同学会の会員一同を代表し、長く同学会の活動にご寄与してくださった笹川会長に心から感謝の意を申しあげ、9月に予定されている第42期の研修生たちの歓迎会でお目に掛かることを楽しみにしております。
笹川医学奨学金研修生同学会
理事長 趙 群
2020年3月16日