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加藤綾子「買いだめをあおりません」宣言の背景 CPが明かす炎上覚悟の判断

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●胸に響いた木村太郎の痛烈批判

フジテレビ系ニュース番組『Live News it!』(平日版、毎週月~金曜16:50~)で6日、メーンキャスターの加藤綾子が「『it』は“買いだめ”をあおりません」と宣言。スーパーや工場などを取材し、在庫が十分にあることを伝える情報発信を開始した。

新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で、日用品や食料品の“買いだめ”が発生する中、テレビ局の報道・情報番組はこぞって、空の商品棚を映し、品薄の現状を伝えていたが、在庫が豊富にあることがビジュアルで分かるという取材方針を打ち出したもの。異例とも言えるキャスターが番組内で宣言することになった背景について、上田平吉弘チーフプロデューサーに話を聞いた――。

『Live News it!』メーンキャスターの加藤綾子

■「ありのままを伝えない」ことの葛藤

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、スーパーやドラッグストアで、マスクが、そしてトイレットペーパーやティッシュペーパーが、次々に棚から消えていった。各局はその様子を報じ、『Live News it!』でも「ありのままに伝えることがニュースだと思っているので、その現象を伝えていました」と上田平CPは振り返る。

そんな中で、ジャーナリストの木村太郎氏が、3月29日に放送された同局系『日曜報道THE PRIME』で、買いだめ報道について「空の棚を映すことが一番不安をあおる」「マスコミの責任がすごく大きい」「オイルショックでの過ちをどうして繰り返すのか」と痛烈に批判。その言葉が「強く胸に響いたんです」という。

「ありのままを伝えた結果、消費者の方の不安をあおってしまうのであれば、どうすればいいのか。ありのままを伝えないということを含めての選択になるので、なかなか悩ましかったんです」と葛藤があったものの、「あえてそういった映像を一切流さず、逆に在庫があることを伝えようということになりました」と方針を策定。「各マスコミが消費者に冷静な行動を促すためには、まずわれわれが姿勢を示そうという考え方だったんです」と、率先して取り組む狙いを明かす。

■取材先は好意的に対応

同番組では6日の放送で、安売りでおなじみのスーパーアキダイの倉庫を取材し、小売店の状況を。7日は全農の精米工場やイオンの物流倉庫などを取材し、備蓄の状況を。そして8日は、一時品薄状態になった納豆の直売所に加え、トイレットペーパーの工場を取材し、「実際の生産ラインを見せることで、安心していただけたら」という思いで紹介した。

この趣旨で取材を申し込むと、どこも好意的に受けてくれるそうで、納豆の直売所(茨城・水戸市)は、放送当日の依頼にもかかわらず、「快く引き受けていただいて、放送に結びつきました」とのこと。

きょう9日以降の放送でも、この取材は進めていくといい、「在庫があると安心してもらえることにつながる映像の情報や、『これだけ作っていますから、いつか届きますよ』と言えるようなニュースをやりたいと思っているので、引き続きお伝えできることを探していきます」と、できる限り紹介し続ける意欲を示した。

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