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新聞だってコロナに汚染されてる?

ヨーロッパの諸都市のような罰則を伴ったような「外出禁止令」ではなく「外出自粛要請」に止まりますが、生真面目な日本人のこと、きっと、街中から人影が大幅に消えることでしょう。

スーパーやコンビニは営業するとのことですが、客足は鈍るでしょう。そこで想定されるのが「宅配」の増加です。

3週間ほど前の日経ビジネスで「新型コロナで宅配需要が急増」という記事を見かけました。

パルシステム生活協同組合連合会によると、先月第1週の注文数は前年同期比で21%も伸びたそう。消費税増税以降、注文が落ち込んでいただけに、担当者も「驚きの増え方」と語ったとあります。

コロナウィルス について、今ほど深刻に捉えられていなかった時点でそうなのですから、「緊急事態」となれば、ますます、この傾向が強まるのは必至。

また、日本より一足先に事態が深刻化した米国の場合、この傾向はさらに顕著のよう。Forbesによると、調査会社Gordon Haskettが3月13日に行った調査では、その日までの1週間にウォルマート、ホールフーズ、ターゲットなどのオンライン販売で食料品を購入した人は3分の1におよび、その40%以上が「初めて生鮮食料品をオンラインで購入した」と答えたということです。

当然、オンラインでの生鮮食料品の売上額も伸びたよう。Digitalcommerce360.comが伝えた楽天インテリジェンス(米国)のデータによると、3月12日から15日までの間のAmazon Fresh、コストコなどの商品を運ぶInstacart、Walmart To Goなどの電子領収書を追跡したところ、前年同時期の210%増、つまり3倍になったということです。

英国のジョンソン首相は、ロンドン市民に外出制限を要請するにあたり「スーパーマーケットには出来るだけたまにしか行かないこと。Food deliveryサービスの利用を勧める」と語ったそうですが、その本人ですら、感染してしまい、今は集中治療室です。

それほど、コロナウィルス はどこにもいるということでしょう。ですから、宅配を利用しても、そのダンボールに付いてるかもしれないし、スーパーの食品のプラスチック容器だって怪しいので気をつけよう、といった報道が相次いでいます。

例えばBBCの「宅配やテイクアウトをいかに安全に入手できるか?」という記事。ロンドン衛生熱帯医学大の教授の言を紹介しています。

「スーパーマーケットはウィルスの移行、感染に理想的な環境だ。多くの人が、買い物カート、バスケット、品物、キャシュカード、駐車場のボタン、ATMのボタン、領収書その他に触ってる。おまけに周りには人がいる」

「宅配は、周りに人がいない分だけスーパーより安全だ。でも、食品やパッケージの表面が汚染されてるかもしれないし、配達員から感染するかもしれない」

そこで別の専門家のアドバイス。「玄関のドアに、配達員がベルを鳴らし、そのあと後ろに下がって待つように依頼するメモを残す」

こうした、配達員との直接接触を避けるため、CNetによると、先のInstacartはじめ、Postmate、DoorDashなどの「買い物代行配達サービス」では注文アプリに、「玄関先に置いておく」というオプションが加えられているとのこと。

また、The Vergeは「実験によっては、ウィルスはダンボール上で最大24時間、プラスチック容器上では最大3日生き延びる可能性があるので、出来るだけ早く捨てる」ことを推奨しています。

また、買い物を代行してくれた配達員に20%ほどのチップを渡すのが普通のようですが、「それも現金の手渡しをやめて、オンラインでもアプリでも「電子的に渡しましょう」とし、サインする際も、自分のペンを使うことを勧めています。

ニューヨーク在住のジャーナリスト津山恵子さん(元共同通信)は、最近のYahoo!ニュース個人への投稿で、「出歩けないので日本人女性9人でZoomを使ってお茶会をした」際の、ある友人の発言を紹介しています。

「家族の安全のために、宅配や買ったもの、郵便物は玄関の外で封筒から出し、郵便物の中身までアルコール消毒してから家族に渡す」

津山さん自身、帰宅後は「買ってきたもの、スマートフォン、鍵、財布など、外で触れたものは、手袋をしてワイプやアルコール消毒液で全部拭く」を実行している由。

その投稿でミシガン州の家庭医の「スーパーで買い物をする際、した後の注意」をまとめたビデオを紹介されていました。「ここまでやるか!」と言うぐらい、徹底したウィルス排除法の内容でしたが、これがなんとたった2週間ほどで2500万回以上も見られています。(日本語字幕がついていますので、どうぞ)

失礼ながら、特別な権威者でもない一人のお医者さんのビデオに殺到する。それほど、アメリカ人のコロナウィルス への恐怖が高まっていることの証明かもしれません。

最後にもう一件。「郵便物の中身まで消毒する」という話がありましたが、米国のBlueToadという会社が行った調査結果でも、同様な懸念が。

これは2月中旬に行われたものですが、77%の人が「郵便物やその他の配達されたものを取扱う際に、自分自身や家族の安全について配慮している」と答えたそう。もちろん、コロナウィルス 蔓延の中で、ということです。

また、配達された「新聞、カタログ、雑誌を読むことの安全性について関心を持っている」という人は70%に及びました。

今はもっとその割合が高いかもしれません。工場で印刷された紙媒体も、どこかでコロナに汚染されてるかもしれないということですね。

いかにアメリカ人がウィルスに神経質になっているかを象徴しているようです。

ま、この会社は、パブリッシャーにいかに美しく反応のいいデジタル版やウェブコンテンツを作るかを提案する会社のようですから、プリントメディアに対して多少はバイアスがかかってるかもしれません。

でも、日本人もそれくらい気を配らないと、コロナウィルスの抑え込みが出来ないのでしょう。もう対岸の火事でも他人事じゃないことを肝に命じています。

なお、厳しい外出禁止令下にあるロンドン在住のジャーナリスト小林恭子さん(元読売新聞)の記事も、日々の生活を送る心構えを親切に説いていらっしゃるのでリンクを貼っておきます。

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