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「非常事態宣言」で締め出される”ネットカフェ難民”の行き場はどこ?

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 緊急事態宣言で様々な施設が「休業要請」を求められることになりそうだ。

 その中にはネットカフェも含まれる。

 ネットカフェで寝泊まりしている”ネットカフェ難民”の人たちはどこに行くのか?

 こうした社会的なよりどころがない人たちの問題は今回の「非常事態宣言」で軽視されがちな問題なのでメディアも行政も細やかに対応する必要がある。

 小池知事はそのことで対策を明言している。

緊急事態宣言で休業要請の可能性。「ネカフェ難民」の行き先はどうなる?【小池都知事会見】

小池知事は、こうした場所で寝泊りするいわゆる「ネカフェ難民」について質問されると、補正予算のうち、失業し住宅を失った人に一時的な住居を提供する費用(12億円)の対象にあたるとした。

そのうえで「質問にあったところ(ネットカフェ)で寝泊りされている方々が、仮の住まいと言いましょうか、滞在できる場所を確保するということを念頭に置いたものでございます」と回答した。

出典:ハフポスト(4月6日)緊急事態宣言で休業要請の可能性。「ネカフェ難民」の行き先はどうなる?【小池都知事会見】

『羽鳥慎一モーニングショー』(4月7日放送)もこの問題を取り上げた

 東京新聞の朝刊記事を引用してこの問題についてスタジオトークが行われた。

(羽鳥慎一キャスター)
「娯楽施設、ナイトクラブ、カフェ、バー、ネットカフェ、カラオケボックス、パチンコ店、ライブハウスなどに休業要請が検討されています。

この中のネットカフェに関しての新聞、斎藤さん、お願いします」

(斎藤ちはるアナ)
「今朝の東京新聞です。

『ネットカフェ難民 恐々』

『使用制限で居場所なし』という見出しです。

東京都が2018年に公表した調査結果では、

住居がなく、ネットカフェや漫画喫茶、サウナなどに寝泊まりする人は

都内で1日およそ4000人と推計。

(そうした)施設の使用制限などが実施されると

こうしたネットカフェ難民は行き場を失い、

さらに厳しい状況になると心配されています。

ネットカフェなどを泊まり歩く男性は

『身体の調子がよくなく、雨風をしのげる場所が必要だ。

職探しに使うプリペイド式の携帯電話の充電もできない」と話す。

貧困問題に取り組む認定NPO『自立生活サポートセンター・もやい』の大西理事長は

『ネットカフェや24時間営業の飲食店が営業を自粛したら、居場所を失う人がさらに増える恐れがある』

と指摘します」

 ここからの出演者たちの言葉は、それぞれの社会問題についての認識や理解が透けてみえて興味深いものだった。

 以下、その会話を引用するが、かなり長くなるので、飛ばし飛ばし読んでいただきたい。

(羽鳥慎一キャスター)
「これは田崎さん、”ネットカフェ難民”と呼ばれる人たち。

これは少なくないと思います」

(政治ジャーナリスト・田崎史郎)
「そう思いますね。

これは非常に難しい問題だと思いますけど、

(生活に)困った場合は市区町村の窓口に行って、福祉関係の方と相談していただくという以外の方法はたぶん現段階ではないと思う。

やっぱり市区町村に行って相談していただく。

いまこういう状況なんでどこか(行く場所が)ありませんでしょうかとか、

あるいは生活保護を受けられませんでしょうかと相談していただく、しかないですね」

 知っている範囲での説明だと断った上での解説だったが、田崎氏の誠実な人柄が覗いていた。

 田崎氏のこの返答は多くの政治家や行政マンと同じ認識だろう。

 形の上ではそうした相談の場所は存在するのだが、ネットカフェ難民やホームレスなどの人たちが実際に福祉の窓口に訪れると事実上「門前払い」「拒絶」をされるケースが圧倒的に多い。

 「相談」にならないことも多い。表面上は「相談」を聞いてくれても今日の食事、今日の寝床に事欠いて必死な人たちにとって多くの場合、さらに追い込まれることにつながってしまいがちだ。

 そうした実態は、ネットカフェ難民やホームレスの人たちを支援した経験がある支援団体の関係者やそうした取材を長くしているジャーナリストならばわかることだ。

 「ジャーナリスト」と言っても田崎氏のように「政治」が専門だと政治家や官僚たちのように「制度があるから対応できる」と考えがちだが、実際には「制度があるのに機能しない」というのが福祉現場の実態であるケースは数多いのである。

(羽鳥キャスター)
「青木さん、これどうでしょうか。1日およそ4000人というのは・・・」

(ジャーナリスト・青木理)
「うーん。これは僕が繰り返し申し上げてきたんですけど、

こういういろいろな・・・災害もそうなんですけど、戦争なんかももちろんそうんですけど、

こういう緊急事態とか言われているときは

病気もそうですが、高齢者や乳幼児とか社会的な弱い人のところに“しわ寄せ”がわっと行く。

経済的な面でも明らかにそういうところがあるので

そういうところの目配りをきめ細かく行政もメディアもきちっとしていかなければいけない。

そういう意味で言うと、このネットカフェの人たち、ネットカフェ難民の人たちも、それとホームレスの人たちはどうするんだろうかとかね。そういうところにはちゃんと目配りはしなくちゃいけないなと思いますね」

 青木氏の発言は「総論」ではその通りなのだが、具体性がないものだった。

 それもあったからか、コメンテーターの玉川氏が突っ込んだ。

(コメンテーター・玉川徹)
「青木さん、具体的にはどうすればいいんですか?」

(ジャーナリスト・青木理)
「うーん。ネットカフェ? ネットカフェの人たちは田崎さんがおっしゃったようにきちんと経済的なものをやるっていう必要もあるだろうし、あと例えば何か施設をどこかそれなりにきちんとした、感染症防止対策みたいなものができるうような簡便な施設みたいなものをそういう方たちのためにオープンする・・・。

ただ難しいのはそういう人たちっていうのは、ホームレスもそうですけど、僕も取材したことがあるんですけど、そもそもそういうことが嫌なのでホームレスになったり、ネットカフェ難民になったり、まあ、ネットカフェ難民はちょっと違うのかもしれないけれどもというところもある。頭を悩ませるところもあると思うけれども、少なくともいりいろな方法を考えるべきだと思いますよ」

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