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ここからが本当の始まり。

ある特定の立場の人々にとっては「ようやく」、別の立場の人々にとっては「遂に来てしまった」という評価になるであろう「緊急事態宣言」が、遂に発令の時を迎えようとしている。

このニュースが流れるのと時を同じくして、これまで非常に動きが鈍かった団体がようやく会議を「中止」するという判断に踏み切ったり、それまでの対応から一段と踏み込んだ対策を開始したり、というあれこれにも接した。

前々から言われているとおり、今の法律の下で「自粛」以上の措置を取ることは不可能だし、それゆえに未だに批判的な評価もあるところだが、これまで一段と踏み込んだ対応をしたくてもそのきっかけを探しあぐねていた会社・団体にとっては、「政府が宣言した!」ということの「区切り」としての意味合いは非常に大きいのであって、足元で増え続けている感染判明者数の数字と合わせ、ドラスティックな行動変容を促すにはこれが格好の契機となるのは間違いない。

今の首相が政権に返り咲いてからの7年強、そこから打ち出される政策に自分が共感を抱いたことはほとんどなかった。

だが、今回の「宣言」に関しては、「年度末・年度初」のタイミングから微妙にずらしつつ*1、取返しの付かない状況に突入する一歩手前で踏み切った、という点、さらに財源の裏付けがあるのかどうかはともかくとして、この状況を乗り切る上での最大の障害になりかねなかった諸々を封じるために「経済対策をやる」と言い切った点において、政権発足以来初めて、前向きに評価してもいいんじゃないか、と思いたくなるくらいの大博打だな、というのが自分の見立てである。

もちろん、冷静に見ればこれで変わるのはあくまで「気」だけ。

そして、もし仮に、明日以降人々の行動が変容したとしても、それは今起きている状況をこれ以上悪化させない、というレベルの話に過ぎず、今回の宣言によって「疫病」への特効薬が生み出されるわけでもなければ、今生死の境を彷徨っている方々の状況が好転するわけでもない。

だから、ここから「宣言」が明けるまでの間、今、まっとうに活動できている人間が、(いろんな意味で)どこまで踏みとどまれるか、ということが、まさに様々な明暗を分けることになるわけだが・・・。

もしかしたら、明日を境に変わってしまうものも、たくさんあるのかもしれない。

休業に入る飲食店や娯楽施設。

在宅勤務や自宅待機となって職場を離れるスタッフたち。

本当なら今頃、夜な夜な飲み歩いていても不思議ではないのに、入社や入学手続きの日にちょっとすれ違っただけで、散り散りばらばらになっていたりする「同期」たち・・・。

おそらく、ここからの数か月の間で、倒れて消えていく事業者、そこまで行かなくても傾いて元に戻れなくなる事業者はたくさん出てくるし、大きなコミュニティともなれば、誰一人罹患せずに済むなんて幸運を味わえる可能性も決して高くはない。

さらに言えば、仮に「新型コロナウイルス」そのものとは無縁でいられたとしても、組織から切り離された「個」として過ごす時間が長くなればなるほど、それまでとは違った感情が生まれてくるわけで、おそらく、いろんなものが明けたタイミングで、「これぞ人生の転機」と違う道を歩み出す人も少なからずいることだろう。

だから、自分は、全てが終わった後に昨日までの日常が全て元通りになる、などということは全く期待していないし、そんな甘い前提で動いてはいけない、と肝に銘じている(何より、自分自身が罹患する可能性も念頭に置いて、あれこれの整理もしておかないといけないと思っている)。

ただ、できることなら、これは、「終わりの始まり」ではなく、次にめぐってくる「再スタート」のためのきっかけであってほしい。

そして、この先しばらくの間、どれだけ暗いニュースが流れ続けたとしても、最後に灯っているのは「希望」の明かりなのだ、と今は信じて、明日からの一日一日を全うするしかない、と今は思っているところである*2

*1:これによって、多くの企業の経理担当者が救われた・・・。

*2:そして、もうかれこれ2か月くらい「お祈り」してばかりだけど、やっぱり最後は「神頼み」しかないのかな、と。だから祈ろう・・・。

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