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田嶋幸三会長が語る隔離18日間「医療に必要な物資不足も…」

重篤化すると人工呼吸器なしでは治療できない(写真:アフロ)

4月7日に安倍晋三首相が7都府県での緊急事態宣言の発令方針を表明するなど、ますます猛威を振るっている新型コロナウイルス。治療者は増えるいっぽうで、ワクチンなどの特効薬はまだ開発されていない。現在、新型コロナ肺炎に対しては対症療法(病気の原因に対してではなく、主要な症状を軽減するための治療)がメインとなり、治療内容も病院や医師の判断によって異なってくる。

“解熱剤を飲むだけ”という患者がいるいっぽうで、3月17日に陽性結果が判明した日本サッカー協会会長の田嶋幸三さん(62)はこう語る。

「治療薬に関しては、すべて医師に任せていました。具体的な薬の名前は申し上げられないのですが、点滴と飲み薬でした。それと採血と採尿、便の検査がありました。薬の反応を診ていたのだと思います。入院当初、処方された薬が効かず、人工呼吸器やECMO(人工心肺装置)を使用しても対処できなかった場合は、(治療は)終わりという説明を受け、入院の同意書にサインをしました」。

田嶋さんは4月2日に退院したばかり。

「隔離され、18日間まったく部屋からは出られませんでした。家族とも面会できず、電話で話すだけ。私が死んでいたら、志村けんさんと同じように、家族に会えないまま火葬されていたでしょう」

田嶋さんは退院後にWEB上で会見し、「保健所では、うちの家族ですらPCR検査をしてもらえなかった」という言葉も話題になっている。濃厚接触の可能性もあるのに、なぜなのだろうか。そのことについても聞くと、

「保健所が“防波堤”になっている面もあると思います。検査数を増やしていくだけでは、あっという間に患者数も増え、医療崩壊を招くことになってしまいます。マスクやゴーグルなど医療に必要な物資不足も起こっているようです。人工呼吸器などはもちろん、感染防止のための防護服の増産、新型ワクチンの開発など、すべてにスピード感を持って同時進行であたることが大事だと思います」

田嶋さんが言うように、医療用物資の不足は深刻化しているという。市立旭川病院血液内科診療部長の柿木康孝さんによれば、

「現在は少し好転しましたが、3週間前に、通常のように使用するとマスクが2~3週間しか持たないという状況になりました。いま切迫しているのは、医療用ガウンです。安い袖付きのビニールガウンなどで代用して対応していますが、綱渡り状態です。医療者が防護具を使えなくなると、同僚、患者そして医療者の家族と、どんどん感染が広がります。国には、供給が途切れないようにしていただきたいです」

4月1日に安倍首相が全世帯に“布マスク2枚”を配布すると発表して話題を呼んだが、政府の対策も、もっとスケールやスピードをアップしないと、感染激増を防ぐどころか、医療崩壊を招きかねない状態にあるというのだ。

「女性自身」2020年4月21日号 掲載

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