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再逆転?共倒れ?『イッテQ』『ポツン』ライバル関係が新局面

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『イッテQ!』の巻き返しは?

 日曜夜8時という在宅率の高い時間帯に、視聴率をめぐってしのぎを削っている『ポツンと一軒家』(ABC放送・テレビ朝日系)と『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)。新型コロナウイルスの影響も心配される中、両番組のライバル関係が新たな局面を迎えつつあるという。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

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 新型コロナウイルスの感染拡大で朝ドラや大河ドラマの撮影が休止され、春恒例の特番『オールスター感謝祭』(TBS系)が延期になるなど、テレビ番組への影響が次々に報じられています。

 なかでも苦しい状況に追い込まれているのが、ロケをベースにした番組。「不要不急の外出自粛」が求められる中、『火曜サプライズ』『笑ってコラえて!』(日本テレビ系)、『ぴったんこカン・カン』(TBS系)、『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)、『YOUは何しに日本へ?』『家、ついて行ってイイですか?』『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』(テレビ東京系)などのロケ番組が成立しなくなりつつあるのです。

 とりわけ注目を集めているのが、日曜20時から放送されている『ポツンと一軒家』と『世界の果てまでイッテQ!』の2番組。バラエティの視聴率ランキングで「2トップ」と言われるほどの人気を誇り、ライバル関係にある両番組ですが、ともに新たなロケは行われず「収録済のストック頼み」という現状が明らかになりました。

 どの程度ストックがあるのか? どんな代替企画が考えられるのか? 未公開カットを含む総集編や再放送に踏み切るのか? 業界内やネット上には、さまざまな憶測が飛んでいますが、熱心なファンの多い両番組なら「苦肉の策」と言われる総集編や再放送ですら問題になりそうな感があります。

ただ、両番組をめぐる今春の変化は、ロケができないことだけではありません。

◆「個人視聴率の全体」では互角の勝負

 3月30日にビデオリサーチが行っている視聴率調査がリニューアルされ、関東地区で3倍になるなど調査世帯が増えたほか、全国各地で個人視聴率が導入されました。これまでの「どれだけの世帯が見たか」の世帯視聴率に加えて、「性別や年齢などの項目別で誰がどれだけ見たか」を示す個人視聴率が本格的にスタートしたことで、これまでよりリアルな視聴動向が明らかになるのです。

 そこで、あらためて『ポツンと一軒家』と『イッテQ!』のライバル関係を振り返ってみると……それまで日曜20時台の絶対王者だった『イッテQ!』に対して、『ポツンと一軒家』は2018年10月にレギュラー放送スタート。右肩上がりで世帯視聴率を上げて『イッテQ!』に迫り、2019年2月には早くも上回りました。

 その後も「ともに高視聴率ながら『ポツンと一軒家』が上回る」という状態は今春まで変わらず、世間のイメージも「『ポツンと一軒家』が上」で定着。今年に入ってからも世帯視聴率は『ポツンと一軒家』が5%前後も上回っていますが、実は全国に先がけて関東地区などで計測が行われていた個人視聴率の全体ではほぼ互角だったのです。この違いは「高年層の視聴者をつかむほど世帯視聴率が上がりやすい」からであり、高齢層のファンが多い『ポツンと一軒家』にとって有利でした。

 しかし、今春から世帯視聴率に加えて個人視聴率が公表され、大半のテレビ局がそれを重視していく方針のため、『イッテQ!』の再逆転もありえる状況になったのです。さらに掘り下げると、個人視聴率の内訳は、「若年層やファミリー層を中心にした『イッテQ!』のほうがスポンサー受けはいい」という評価もあり、新型コロナウイルスの問題さえ収まれば、再び絶対王者に返り咲く可能性もあるでしょう。

 まだリニューアルしたばかりだけに、これまで通り世帯視聴率を中心に報じるメディアが多いものの、今後は徐々に個人視聴率も報じるようになり、それを見る視聴者もリアルな視聴動向がつかめる個人視聴率を重視しはじめるでしょう。

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