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- 2012年08月13日 07:00
中国海軍の071型揚陸艦(LPD)の3番艦「長白山」竣工
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(新浪軍事より画像転載)
071型Yuzhao級ドック型揚陸艦(LPD)の3番艦がすでに「長白山」と命名されてしかも竣工していました。
071型は1番艦「崑崙山」、2番艦「井崗山」がすでに運用中で、後続艦も凄まじい勢いで建造中です。071型は最終的に8隻建造されるという情報があり、すでに5番艦までの建造が確認されています。
そして、071型よりも航空機運用能力を向上させた排水量2万トンほどの081型ヘリコプター強襲揚陸艦(LHD)の建造も始まっていると見られます。この071型や081型は中国海軍の遠隔地への戦力投射(パワー・プロジェクション)能力を大きく向上させるものです。
その理由として、第一に、071型などで台湾の東海岸を狙うためには中国海軍の新鋭艦を大量にフィリピン海に展開させなければいけませんが、その海域に潜む米攻撃型潜水艦に極めて脆弱であること。第二に、10隻程度の揚陸艦では、1個海兵旅団(4,500〜6,000人)を輸送するに過ぎないこと。橋頭堡を築いた後にも、継続的な作戦行動をとれるような体制を構築しなければ、台湾本島や日本本土上陸作戦の戦略目標を達成することは不可能でしょう。第三に、中国海軍が台湾海峡のような狭い海峡で伝統的な強襲揚陸作戦をこれらの艦船に従事させるというようなリスク――台湾の高速戦闘艇や対艦巡航ミサイルにさらされる――を冒す蓋然性は低い、というものです。
2011年のリビア騒乱の際、中国海軍は054A型フリゲート×1とIL76輸送機×4を派遣しましたが、さらなる遠征能力増強の必要性を認識しました。071型「崑崙山」は当時ソマリア沖の対海賊任務から本国へ戻った後だったという事情もありますが、リビアでの非戦闘退避任務(NEOs)は中国の長距離遠征能力がまだ十分でないことを海軍首脳部に突き付ける出来事となりました。
そうした経験や数度のソマリア等への派遣・訓練を経て、揚陸艦の運用にある程度の目途がついたこともあって、建造ペースがぐんと上がりました。ただ、アメリカや中国の研究者やシンクタンクでは、現状、これらが地域紛争における戦闘任務よりもむしろ非伝統的安全保障任務のプラットフォームとして運用されると見ているようです。海上における対テロ活動、大量破壊兵器の海上輸送阻止、海上における平和維持活動、人道支援/災害救助(HA/DR)活動、NEOs、そして軍事外交(外国への寄港、訪問)というように、中国海軍の非伝統的安全保障活動の幅は拡大し、そこで大型揚陸艦が果たし得る役割も年々大きくなっています。
非伝統的安全保障活動は、「中国脅威論」を煽ることなくオペレーションを実施する良い機会ですから、これを活かさないはずがありませんし、実際に国際平和への貢献も果たせるという、まさに一石二鳥ミッションなのです。そして、こうした「戦争以外の軍事作戦(MOOTW)」で得られた経験や練度は、今度は兵員やシステム全体の戦闘能力として還元されます。
071、081型は中国海軍が念願の外洋海軍(blue water navy)へと進化できるかどうかのカギとなります。ですので、開発情報はこれからも要注目ですね。
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(新浪軍事より画像転載)
071型Yuzhao級ドック型揚陸艦(LPD)の3番艦がすでに「長白山」と命名されてしかも竣工していました。
中国第三艘071型坞登舰长白山号基本完工(图) (新浪軍事)
071型は1番艦「崑崙山」、2番艦「井崗山」がすでに運用中で、後続艦も凄まじい勢いで建造中です。071型は最終的に8隻建造されるという情報があり、すでに5番艦までの建造が確認されています。
そして、071型よりも航空機運用能力を向上させた排水量2万トンほどの081型ヘリコプター強襲揚陸艦(LHD)の建造も始まっていると見られます。この071型や081型は中国海軍の遠隔地への戦力投射(パワー・プロジェクション)能力を大きく向上させるものです。
まずは非伝統的安全保障活動で運用
071型や081型といった大型揚陸艦の開発状況が伝えられるたびに、台湾有事やはたまた日本侵攻の上陸作戦に使うのでは?と取り沙汰されたりもします。中国の指導者層・軍関係者が、実際のところどのような考えを持っているのかについては公式発表がないために推測の域を出ません。したがって、台湾有事や日本本土への揚陸作戦に071型や081型を投入することも完全には否定できません。しかし、台湾本島や日本本土への本格的上陸作戦を遂行するとなると、中国の揚陸戦力はまだ不十分だと見られています。中国の将来の外洋展開型強襲揚陸艦隊の主要任務は台湾侵攻であると推測するアナリストもいますが、中国海軍が071型やその種の艦船を台湾侵攻に用いる可能性は低い、という見方がアメリカでは多数派です。その理由として、第一に、071型などで台湾の東海岸を狙うためには中国海軍の新鋭艦を大量にフィリピン海に展開させなければいけませんが、その海域に潜む米攻撃型潜水艦に極めて脆弱であること。第二に、10隻程度の揚陸艦では、1個海兵旅団(4,500〜6,000人)を輸送するに過ぎないこと。橋頭堡を築いた後にも、継続的な作戦行動をとれるような体制を構築しなければ、台湾本島や日本本土上陸作戦の戦略目標を達成することは不可能でしょう。第三に、中国海軍が台湾海峡のような狭い海峡で伝統的な強襲揚陸作戦をこれらの艦船に従事させるというようなリスク――台湾の高速戦闘艇や対艦巡航ミサイルにさらされる――を冒す蓋然性は低い、というものです。
2011年のリビア騒乱の際、中国海軍は054A型フリゲート×1とIL76輸送機×4を派遣しましたが、さらなる遠征能力増強の必要性を認識しました。071型「崑崙山」は当時ソマリア沖の対海賊任務から本国へ戻った後だったという事情もありますが、リビアでの非戦闘退避任務(NEOs)は中国の長距離遠征能力がまだ十分でないことを海軍首脳部に突き付ける出来事となりました。
そうした経験や数度のソマリア等への派遣・訓練を経て、揚陸艦の運用にある程度の目途がついたこともあって、建造ペースがぐんと上がりました。ただ、アメリカや中国の研究者やシンクタンクでは、現状、これらが地域紛争における戦闘任務よりもむしろ非伝統的安全保障任務のプラットフォームとして運用されると見ているようです。海上における対テロ活動、大量破壊兵器の海上輸送阻止、海上における平和維持活動、人道支援/災害救助(HA/DR)活動、NEOs、そして軍事外交(外国への寄港、訪問)というように、中国海軍の非伝統的安全保障活動の幅は拡大し、そこで大型揚陸艦が果たし得る役割も年々大きくなっています。
非伝統的安全保障活動は、「中国脅威論」を煽ることなくオペレーションを実施する良い機会ですから、これを活かさないはずがありませんし、実際に国際平和への貢献も果たせるという、まさに一石二鳥ミッションなのです。そして、こうした「戦争以外の軍事作戦(MOOTW)」で得られた経験や練度は、今度は兵員やシステム全体の戦闘能力として還元されます。
071、081型は中国海軍が念願の外洋海軍(blue water navy)へと進化できるかどうかのカギとなります。ですので、開発情報はこれからも要注目ですね。
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