記事

楽天の管理システムに日経記者が侵入、内部調査で発覚

1/2
送料無料化問題で揺れる楽天(時事通信フォト)

楽天への緊急停止命令の申し立てを取り下げ、会見する公正取引委員会(写真/共同通信社)

 外出自粛ムードのなか、需要が増えているネット通販だが、国内大手「楽天」の通販サイト「楽天市場」は、送料無料化問題(※注)で揺れている。

【写真】楽天への緊急停止命令の申し立てを取り下げ、会見する公正取引委員会

 反発した約200の出店者が「楽天ユニオン」を設立し、公正取引委員会が楽天の調査を続けるなど、動向が注目されている。そんな中、楽天内では、ある疑惑が浮上していた。楽天の関係者が語る。

「楽天には出店店舗などがIDとパスワードを使ってアクセスできる管理システムがあり、その店舗で購入したユーザーの個人情報を参照することが可能です。その管理システムに、不自然なログインの形跡がでてきたため内々に検証を進めると、不特定のIPアドレス(回線利用者の識別ができる番号)からのアクセスが確認されたのです」

2回ログインの形跡

 閲覧が制限された管理システムに、何者かが入っている──。

 楽天のような大手ネット通販サイトなどに集まる個人データの取り扱いについて、3月10日に閣議決定された個人情報保護法の改正案では、規制を強化する流れになっている。

 そんななかで不正なアクセスがあったとなれば、企業としての信用問題にもかかわる。さらに、楽天の関係者を驚かせたのは、その“侵入経路”だ。

【※注/昨年8月に楽天が「楽天市場」の一定額以上の購入者に送料を一律無料にする制度変更を発表した。しかし、負担増を懸念する出店者たちの反発があり、公取委が出店者側に一方的な負担を強いる可能性があるとして独占禁止法違反容疑で立ち入り検査をするなど、調査を続けている】

「『楽天ユニオン』代表のIDとパスワードを使ってログインした中に『Nikkei』のIPアドレスがあった。つまり、日経新聞社の回線からアクセスされているとわかったのです。12月10日の17時台に2回、ありました。

『楽天ユニオン』代表と取材を通じて親しくなった日経の記者に何らかの形でパスワードが渡り、管理システムが閲覧されたのではないかと推測されました。“不正アクセス”により楽天の信用が揺らぐだけでなく、ユーザーの個人情報が流出する危険性があるため、どう対応するか頭を抱えている状態です」

 管理システムに“侵入”するという取材活動が有効だったかは不明だが、日経は〈楽天、送料無料化に風波 3月18日開始「独禁法抵触」の見方も 負担増に出店者反発〉(12月20日付)など、楽天の送料問題を報じている。

 もし、日経の記者が他人のID等を使って管理システムにログインしていたとなると、どのような問題があるのか。水谷真実弁護士の解説。

「不正アクセス行為の定義に、不正に他人のパスワードなどを入力してアクセスし、制限されている特定の情報などを使用できる状態にさせる行為があります。そうならば、記者の不正アクセス禁止法違反が問われます。ただし、出店者の承諾のもとでIDやパスワードを教えてもらってシステム内を閲覧していたのであれば、違反は問えません。その場合、アクセス管理者(楽天)が第三者へのIDとパスワードの譲渡禁止を規定していたら、規約違反で出店者を訴える可能性があります」

あわせて読みたい

「楽天」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    倉持由香 給付金100万円受け取り

    BLOGOS しらべる部

  2. 2

    きゃりー父「投稿に責任を持て」

    文春オンライン

  3. 3

    コロナの陰で反ワクチン派が台頭

    木村正人

  4. 4

    抗体簡易検査は「お金をドブに」

    中村ゆきつぐ

  5. 5

    再々委託も 電通・パソナに疑惑

    田中龍作

  6. 6

    よしのり氏 まゆゆは本物だった

    小林よしのり

  7. 7

    ブルーインパルス 文字を描いた?

    河野太郎

  8. 8

    河井夫妻「Xデー」は6月18日か

    五十嵐仁

  9. 9

    黒人暴行死と特殊なアメリカ社会

    ヒロ

  10. 10

    ウソ見抜けぬ人もネット使う時代

    シロクマ(はてなid;p_shirokuma)

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。