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- 2020年03月30日 08:45
ニューヨークはあと数日で医療崩壊か、東京は感染爆発の瀬戸際

凄まじい新型コロナウイルスの破壊力である。イタリアの死者は1万人を超え、スペインもこれに続いている。これらの医療崩壊の臨界点を越えてしまった国では毎日1000人もの死者が出て、スケートリンク場などさまざまな施設を死体置き場として代用している。
幸いなことに、イタリアもスペインも国内の経済活動を凍結し厳しい外出禁止令とともに都市を封鎖しており、その効果が徐々に出始めてきた。死者数は1日1000人ほどでピークに達したように見える。欧州ではフランスも危機的状態で、すでに病院が溢れはじめている。スペインとの差は1週間ほどしかないかもしれない。他の欧州の国も時間の問題で肺炎患者の「津波」が医療機関に押し寄せてくるだろう。
イギリスでも外出禁止令など厳しい措置を取り続けており、医療機関がパンク寸前である。ジョンソン英首相とチャールズ皇太子も感染が確認された。
そして、アメリカである。昨日、ニューヨークは新たに7,131人感染者、277人死者が増え、これまでの感染確認は計53,393人、死者は計883人となった。まだ単純計算の致死率は1.7%程度でニューヨークは医療崩壊の臨界点を越えていないようだが、すでにひとつの人工呼吸器をチューブを分岐させふたりの患者につないでいる状況で、あと数日も保たない。この臨界点を超えれば致死率は一気に5-10%以上に跳ね上がる。
日本も感染爆発になるかどうかの瀬戸際という局面である。1日に見つかる感染者数は指数関数の上昇カーブに乗ってるように見える。安倍首相も小池都知事も不要不急の外出を避ける自粛要請を出したが、日本でも感染爆発の兆候がはっきりすれば、諸外国と同様に東京や大阪を封鎖することになろう。
人類と新型コロウイルスとの戦いであるが、現状は大変に厳しい。
『週刊金融日記 第412号 世界がグリーンゾーンとレッドゾーンに分かれる可能性について』

出所:https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/

出所:https://www.ft.com/coronavirus-latest