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リセッション時の資産運用方針(コロナショック編)

 「まだはもうなり、もうはまだなり」という投資格言があります。世界各国の大規模な金融緩和、財政政策でコロナショックの暴落相場は「もう底を打った」と思っている皆さんもいらっしゃるかもしれません。

 ただ、今回は、コロナによる営業自粛、さらには原油価格の下落により、世界の実態経済は短期間の間に相当傷んでおり、その結果が多くの企業の決算数値に反映され始めるのは、2020年4月下旬以降となります。この決算数値をトリガーに、新たな信用収縮が起きる可能性は否定できません。

 いくら株価が景気の先行指標であったとしても、ここからさらに第二波、第三波の暴落が来る覚悟は、過去の自身の拙い経験に照らしても、向こう1年程度はもっていた方が良いと考えています。その結果、特定企業への長期投資を資産運用の基本に置いている私は、当面は以下の方針で乗り切っていきたいと考えています。後々の自身の意思決定の検証のため、備忘録として記載しておきます。

1. 当面の間、運用資産の現預金比率を最低3割程度は確保する

 この下げ相場が始まった頃、小型株を中心に思い切ったロスカットをした結果、現在運用資産の4割超が現預金となっています。つい数か月前までは、非常に高い株価がつき、手が出なかったグローバル優良企業が大きく値下がりしている現在、ついついこのような銘柄をめいっぱい購入したくなる誘惑にかられます。ただ、今回は、リーマンショック時のように、下落途中で投資資金が枯渇することがないよう、当面の間、追加資金を投じてでも、運用資産の中で最低3割程度の現預金比率を維持しておくようにしたいと考えています。

2. 小型株保有は最小限とする

 下げ相場では、追証の発生、買い手の不在等により、流動性の低い小型株ほど徹底的に売り込まれる可能性があります。需給バランスの壊れた暴落相場では、事業価値や純資産価値といったものは何の歯止めにもなりません。また、バリュー投資だからといって含み損をずっと継続するのは、特定銘柄の見切りの意思決定を遅れさせ、次の投資の機会を失うことも多いです。私は、どうしてもあきらめたくない事業が魅力的な小型株のみ、損きりしてまずは少額を買い戻すようにしています。

3. 国際分散・時間分散投資を意識する

 今は全世界的にコロナウィルスが蔓延しているわけですが、経済回復のタイミングは地域毎に必ず温度差があるはずです。その意味で、現在の国際分散投資のポジション(日本5割、北米欧州4割、その他新興国1割)は変えません。また、どんな優良企業であっても、個別銘柄ごとに株価がいつ反転するのかはわかりかねるため、当面の間、株価が下がることに一定額を買い付ける投資を継続していく必要があろうかと思っています。

4. ポートフォリオの中核はディフェンシブ業界銘柄で固める

 先日の暴落時に新規購入、もしくは買い増ししたのは、国内外の業績不安の少ない、いわゆるディフェンシブ業界銘柄です。通信、建設(国土強靭化)、食品、ヘルスケア(医療機器・介護)などで、時価総額が最低500億円以上ある銘柄としました。配当利回り等は特に重視せず、過去から優良企業として監視しており、過去5年以上継続して売上、営業利益が成長している企業を選びました。

5. パラダイムシフトを考える

 リセッション(今回はコロナショック後の景気後退)を契機に、これまでとは異なる価値を提供する新産業が一気に伸びてくるはずです。私は取り急ぎ、以下の分野で特定サービス領域No.1になりそうな企業を購入しています。なお、この分野の企業はもともとの成長期待から、EV/EBITDA、PER,PBRといった株価倍率指標が極めて高い業界ではあるものの、今回の暴落に一定程度連動して安くなっている企業もあります。株価倍率指標だけを見ていると、「まだまだ高い」と思って、これらの銘柄は買えなくなるため、ほとんど目をつぶっていくつかの銘柄を新規購入、もしくは追加購入しています。

(ア) オンプレミスからクラウドへの置き換え -海外SaaS

(イ) フィンテックの進展 -決済、与信関連

(ウ) インドア娯楽の更なる普及 −コンテンツプラットフォーム

6. 市況産業への投資は時期を見きわめる

 工作機械や半導体といった市況型製造業、航空、レジャー、インバウンド関連、不動産、求人などはここ1か月でかなり売り込まれ、株価倍率指標的には魅力的な水準となっています。しかしながら、これらの業界企業の業績が下降し、景気が底をつけるのは、むしろこれからであるため、これらの業界企業への既存投資は全て撤退した上で、当面の間、「待ち」として投資を控えたいと思います。

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