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小池知事が大曲医師と『NEWS23』に生出演 ”反転姿勢”で小川彩佳に語ったこと(後編)

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 ここまで小池知事のTBS『NEWS23』での生放送での発言を取りあげてきた。

 長いと思われたことだと思う。しかし長々と彼女の発言を引用したのには実は理由がある。

 それは彼女のいい意味での政治的な野心が見え隠れすることだ。

 ここで読者の方々に意識していただきたいのは、彼女のメッセージが(もちろん政治家なので)政治性を含んでいることと最大の強みである「発進力」を駆使したものになっている点だ。

 つまり、国民全体の生活や仕事、収入その他が制約を受けつつある中で、国家のトップはあまり明確な形で発信してくれないのに対して、東京都知事である彼女は、テレビのニュース番組への生出演という形で「発信」しているという点は注目すべき点だと思う。

 本来なら、首相こそが行うべきことではないのか。

小池知事が大曲医師と『NEWS23』に生出演 ”反転姿勢”で小川彩佳に語ったこと(前編)

出典:ヤフーニュース個人「小池知事が大曲医師と『NEWS23』に生出演 ”反転姿勢”で小川彩佳に語ったこと(前編)」

 上記の「前編」では信頼性が非常に高い大曲貴夫医師を同席させて、感染拡大に向けてひとつ段階がアップした段階に突入してしまったことを専門家の言葉も借りて伝えた。

小池知事が大曲医師と『NEWS23』に生出演 ”反転姿勢”で小川彩佳に語ったこと(中編)

出典:ヤフーニュース個人「小池知事が大曲医師と『NEWS23』に生出演  "反転姿勢”で小川彩佳に語ったこと(中編)」

 さらに上記の「中編」では、明確な形で「感染源になりつつある若者たち」に向けて自覚を促す発信になっていた。

 実は政治リーダーの中で「若者」に訴求力がある人はそう多くはない。

 安倍首相が若者に人気があるといわれるが、もしその自信があるのであれば、今回のように繁華街でも花見でも若者たちが出歩いている状況に危険意識を持っているのなら、首相として若者向けのメッセージをきちんと発信すべきではないか。

 上記の「中編」でまとめて伝えたように、小池知事は今回の新型コロナ感染拡大の状況にあって、明確に「若者に向けた」にメッセージを発信したのだ。

そして今回、紹介する「後編」の部分は「政治家」としての発信だ

『NEWS23』の生放送という機会を捕らえて、都政のPRというか、いささか7月に投票が行われる都知事選に向けて、自らの実績アピールもしっかり行っている。なかなかしたたかというほかない。つまり有権者向けという一面もあるのではないかという見立てだ。

 『NEWS23』では、この新型コロナウィルス感染拡大の影響で居酒屋や麻雀店、タクシー運転手、就活生などに生活不安や先行き不安に見舞われている現状をVTRで放送した後で「(お金の面でも)都民を安心させてほしい」という居酒屋店主の言葉を受けて小池氏の感想を聞いた。

(小川彩佳キャスター)

「経済的な痛手が自粛に伴って出てきていますが、それをどうカバーしていくのか、

そこに不安を覚えている人は多いと思いますが、いかがですか?」

(小池知事)

「私も先ほどから若い人対策ということで、夜の外出(自粛)の話を・・・。

その分、たとえば池袋にしても夜の経済というのはナイトエコノミーというのでしょうか。

それは経済全体にとっても重要なところがあります」

 そんな前置きに続けて、フリップで東京都の経済的な政策を説明し出した。

(小池知事)

「そういう意味で補正予算も組みました。

これまで13ヶ月予算ということで・・・(以下、細かい数字の羅列なので省略)

 フリップには以下のように書かれていた。

経済への影響を見据えた都における新型コロナ対策

[2月18 補正予算の編成(401億円)]

・1000億円規模の緊急融資、24時間相談窓口、PCR検査態勢の拡充

2月21日 集中取組期間(〜3月15日)

・医療体制の充実、広報の強化徹底、職員の出勤抑制

[3月12日緊急対応策(111億円)]

・春休みまでの臨時休校、学童クラブへの上乗せ補助

個人事業者の資金繰り対策、中小企業従業員向け融資

・医療機関、社会服し施設などへのマスク350万枚配付

3月23日 新たな対応方針

・オンライン診療、イベントの自粛(〜4月12日)

 このあたりは議会答弁でも使っているフリップを持参したのだろう。テレビ番組で通常使うもの以上に文字が細かく情報過多なものだった。

 さらに企業向けの経済対策などについても持参したフリップで説明した。

 このあたりは小池知事が全国放送のニュース番組を使って一方的に自分の自治体の政策について紹介するという時間になってしまった。

 フリーランスや非正規の労働者に対する生活資金の貸し付けなどで都が利子分を負担するなどの制度についても説明した。

(小池知事)

「セーフティーネットもいっぱい準備してありますのでぜひいろいろとご相談いただければと思います」

 この言葉の後でアンカーマンの星浩氏で質問をぶつけた。

(星浩)

「今回、K-1の問題がありまして、(東京都による)自粛の要請だけではちょっと限界があるということも見えたんですけど、

その点、(小池さんは)国の危機管理にも携われたわけですけど、どういう枠組みの見直しみたいなことが必要になってきますかね」

(小池知事)

「これについても国の場合も自粛をお願いするという形でなかなか難しいところがあります。

ただ今申し上げましたようにいろいろな融資やセーフティーネットは準備をしておりますのでご相談もいただければと思います。

今回、(東京でのK-1も)自粛というか無観客試合にしていただいたわけですけども、

ここでまた若い人たちが楽しむのは結構なんですが、

その後で場合によっては感染源を作ってしまったら結局それが(終息まで)長引くだけですので、

だから、この期間にみなさんの協力をギュッと凝縮してお願いしたい。

一応、4月12日まで有識者会議も注意期間と言いましょうか期間を設けていただいているので

どうぞ週末、そして平日の様々な工夫、ご協力をお願いしたいと思います」

 コーナーの終了時間が迫っていたのだろう。

 小池知事は都民の協力を求める形で鮮やかに言葉を締めくくった・

 それを受けて小川キャスターが「長期戦になりますからね。本当に安心材料がほしいんですけど・・・」と締めようとしたときだった。

(小池知事)

「長期戦にしてはいけないんです。はい」

(小川)

「改めて脇を締めて参りたいと思います」

 ユーモラスなやりとりで最後を締めくくった。

 小池知事としては生放送で面目躍如、あるいは本領発揮ということだろう。

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