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小池知事会見のニュースで「news.zero」が伝えた"若者向け”の3つのポイント

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注目(2)厚労省のこの時期の推計感染者は51人増だったのが実際には101人増と倍に

 厚生労働省のクラスター対策班が公表していた、何も対策を講じなかった場合の感染者の推計値では以下のようになっていた。

3月19日〜25日  51人

3月26日〜4月1日 159人

4月2日〜8日    320人

 それが最初の3月19日〜35日で

101人

とほぼ倍になっていた。

3月に入ってから判明した感染者の半数近くが感染経路が不明

という事実も強調して報道した。数字の変化が持つ怖さを伝えていた。

注目(3)平日&夜間の"外出自粛”の呼びかけの意味

 小池都知事が呼びかけた、週末の不要不急の外出を控えることや平日にできる限り自宅で仕事をなどのいくつかの要請の内容を「平日」「週末」などと、どのタイミングで何をしてほしいという内容なのかを整理したことだ。

 同じような自粛要請はこれまでも何らかの形で行われているものだったが、番組は「平日」の「夜間の"外出自粛”」という内容に注目した。

 スタジオでコメントした堀賢・順天堂大学大学院教授が解説した。

(堀賢教授)

「注目してほしいのは、平日の夜間の"外出自粛”というのはこれまでなかった。どういうことかというと

若い人たちへの呼びかけという意味

と、もう一つは一歩踏み込んで、「さらに外出を自粛していただきたい」という強い願いが込められていると思う」

(有働由美子キャスター)

「なぜ若い人にあえて?」

(堀賢教授)

「若い人たちは(この肺炎に)かかっても症状が非常に軽いことが多い。

そういう人が動き回っていろいろな人に感染させてしまうと、クラスターが発生する。

そういう中に高齢者が巻き込まれると重症化しやすいということで若者がちょっとでも体調が悪ければ表になるべく出ないことが多くの人たちの命を救うことになるからだと思う」

 大学などの卒業シーズンを迎え、繁華街は例年よりは人通りが少ないとはいえ飲み歩く若者たちで賑わっている。

 筆者もそうした光景を目撃して「危機感をもっていない若者たち」の存在が気になっていた。

 東京都からの要請もそうした点にも警鐘を鳴らすものだったが、『news.zero』はこの点を強調して伝えた。

 番組内でも渋谷のスクランブル交差点から生中継の映像も入っていたが、ふだんほどではないにせよ若者たちで賑わう光景が見られた。

 それだけにコーナー全体を見て、この番組が伝えようとする内容がしっかりと伝わってきた。「若者目線」がここにもあった。

 ニュース番組ではこうした伝え方の細かい点はとても大事だ。

 『news.zero』も前述した都知事知事の会見のコーナーの後で伝えていたが、実はこの日、タレントの志村けんさんがウィルスに感染していて重度の肺炎で入院していたという事実も新型コロナウィルスをめぐるニュースの要素である。

 有名タレントの感染と入院という出来事は、テレビニュースでは人目を引きつけやすいために下手をするとニュース項目の冒頭などにもっていきがちだ。

 それなのに『news.zero』がこの夜、この項目を都知事の要請について、ひととおり詳細を伝え終えた後に回したことは担当デスクの見識の高さを感じさせる対応だった。

 日々ニュース番組を伝える側も、たとえ各社横並びの記者会見の映像が素材になっている場合でもどう料理するのかは担当者たちの「力量」と「見識」が問われることなのだと思う。

※Yahoo!ニュースからの転載

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