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新型コロナ経済対策『期間限定ベーシックインカム』のススメ

■新型コロナウイルス問題を「戦争」とする意味

 アメリカ政府の新型コロナ経済対策における予算は220兆円と決定した。一方で、日本政府は30兆円の予算を組むと伝えられている。

 ドイツのメルケル首相が新型コロナウイルス問題は「第2次世界大戦以来最大の問題」と述べられたように、各国政府は、この問題を「戦争」という言葉を用いて語っている。これは実に意味深だ。
 無論、それは戦争と同じ危険性があるという意味ではなくて、この機会に便乗して可能な限りの経済政策(金融緩和)を進めるという意味合いで意味深ということ。

 20世紀では「戦争は最大の経済政策」とも言われた。考えると非常に恐ろしい言葉でもあるが、残念ながら20世紀とは名実ともにそういう時代だった。日本も朝鮮戦争による朝鮮特需で景気が好転したことは有名な話だ。
 21世紀になると、余程のことがない限り戦争をするようなことはなくなった。独裁国家(中国や北朝鮮など)が暴発でもしない限り大々的な戦争は起こり得ない。そう考えると21世紀は随分と平和な時代になったと言える。

■「無制限の量的緩和」の意味するところ

 では、戦争が起こらない時代で最高の経済政策と成り得ることは何だろうか?
 それは、戦争と同じ危機感を演出することによって、疑似的な戦時体制を敷くことである。ちょうど、今回の新型コロナウイルス問題は、その体制を敷くには打ってつけの事件だったと言える。戦争とは比べものにならないほど被害は少ないにも拘らず、戦争時と同じような経済政策が打てる。アメリカ政府が言い出した「無制限の量的緩和」などは、まさにそれに該当する。

 新型コロナウイルスという禍を転じて福と為す大々的な経済政策(金融緩和)を打っても誰も文句を言わず認めるしかない。野党も国民も同じようにパニックになっているので、どんな政策も素通り状態になる。

 アメリカ政府は、企業の自社株買いを自粛するようにも要請している。その言葉が意味するものは、「自社株買いは政府が代わりに行います」ということなのだろう。なんせ220兆円という巨額の資金が使用できるようになったので、経営破綻しかけていたボーイング社に数兆円注ぎ込んで救済することもできれば、上場企業の株式を一気に買い上げる芸当もお手のもの。戦時中(ということになっている)であるからこそ、そういったことが意図も容易くできてしまう。

 世の中には、新型コロナ不況で恐慌になると言っている人もいるが、それよりも逆にバブルが発生してしまうことを懸念した方が現実的かもしれない。その可能性は皮肉にも人々がパニックに陥れば陥るほど高くなる。

■15兆円でできる「ベーシックインカム」

 日本政府も1万円の現金支給をするとか、商品券を配るとかするよりも、この機会を利用して、期間限定のベーシックインカムでも試してみればよいのではないかと思う。

 4月から6月までのMAX3ヶ月間で、1人毎月5万円ずつの現金を支給すればよいと思う。コロナが4月で終息すれば4月で打ち止め、5月まで続けば5月までの2回、6月まで続くようなら6月までの計3回支給すれば、最低5万円〜最高15万円のベーシックインカムになる。
 最大で1人15万円なので、30兆円の予算の半分(15兆円)で可能になる。

 最長3ヶ月間のセーフティネットの構築、それで自粛によって仕事が停止して困っている人に少なからず安心感を与え、自殺者を減少させることにも繋がると思う。

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