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あいちトリエンナーレ問題 愛知県は「表現の不自由展」部分を削除して補助金を再申請 文化庁が認める

あいちトリエンナーレ 公式ホームページ

https://aichitriennale.jp/ 

参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。「日々勉強!結果に責任!」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とし、賢く強かで思いやりある人づくりを通じて、国を繋げ、護り、発展させていきたいと考えております。

3月23日(月)、文化庁は、愛知県等が主催の「あいちトリエンナーレ」について、「表現の不自由展・その後」が問題となり、補助金全額(7,829万円)が不交付でしたが、愛知県が「遺憾」を表明したので、減額して再申請した6,661万9千円を交付すると発表しました。

詳細は https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/20032301.html 

要は、問題となった「表現の不自由展・その後」の展示について、愛知県が文化庁に「詫び」を入れて再発防止を表明し、当該部分の補助金約1200万円を削除して、それ以外を再申請してきたので、文化庁が渋々認めたということです。

今回問題となった「表現の不自由展・その後」とは、過去各地の公立施設での展示で問題となり、展示できなくなった作品群を集めたものです。その中には、いわゆる慰安婦像である韓国製の「平和の少女像」や、昭和天皇の肖像写真を焼くようなもの、自治体の広報誌に掲載を断られた九条俳句等々が含まれていました。

●表現の自由ではなく補助金支給の問題

今回の問題点は、表現の自由という視点ではなく、補助金の支給に相応しい事業かどうかだと思っています。昨年9月に文化庁は、①実現可能な内容・事業規模になっているか、②事業の継続が見込まれるかという事前に公表していた審査項目の2点から、愛知県の申請していた「表現の不自由展・その後」を含む「あいちトリエンナーレ」の全体を不交付としました。

私に言わせれば、一番肝心な点は補助金の目的にそっているかどうかです。今回の補助目的は「地域が誇る文化観光資源の創生・展開」「国内外への戦略的広報の推進、文化による「国家ブランディング」の強化、「観光インバウンド」の飛躍的・持続的拡充」であり、これに「表現の不自由展・その後」が当てはまるものではないということで、全て説明がつくと思っています。

まさか、愛知県の文化観光資源が、問題となった「表現の不自由展・その後」に展示されていた、いわゆる慰安婦像や昭和天皇の肖像を焼くもの、九条俳句等々だと言う人は誰もいないと思います。

また、今回の補助金事業は、地方公共団体から31件申請があって、審査の結果、26件が採択されました。不採択の地域が採択されなかったことで、表現の自由の問題だと不服申し立てしたとは寡聞にして知りません。そのようなことを言い出したら、文化事業での公募などできません。

文化庁も文化庁で、事業目的にそった内容ではないということを不交付理由にすると、事業の内容の議論となり、表現の自由云々に巻き込まれると思い、腰が引けたのではないかと思っています。

文化庁自体も、昨年9月の不交付理由の中で、「「文化資源活用推進事業」では、申請された事業は事業全体として審査するものであり、さらに、当該事業については、申請金額も同事業全体として不可分一体な申請がなされています。」と言っているにもかかわらず、愛知県が非を認めて、問題となった事業を削除して、再申請したからと言って、後でわざわざ認めることはなかったと思っています。

そもそも、同補助事業について、自主財源の豊富な大都市部を対象とすべきではなく、地方創生の視点から、人口が少ない地域を選出すべきだとかねがね文化庁には指摘していました。

表現の自由は大変重要であり、その在り方について議論することは大事なことです。ただし、それは別途実施すれば済むのであって、国の「文化資源活用推進事業」の「地域の文化観光資源の創生・発展」を目指す補助金事業を隠れ蓑にして、世間に問いかける必要はないのではと思っています。

●問題の経緯

今回の問題の経緯について、以下概略をまとめてみました。

文化庁は、「日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業(文化資源活用推進事業)」という名称で、事業目的は各地域が誇る様々な文化観光資源の体系的な創成・展開、国内外への戦略的広報の推進、文化による「国家ブランディング」の強化、「観光インバウンド」の飛躍的・持続的拡充というということで、地方公共団体を対象に、公募を行いました。

https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/__icsFiles/afieldfile/2019/09/27/a1421672_03.pdf

昨年3月に地方公共団体から31件の申請があり、審査の結果昨年4月25日に25件が採択されました。

その一覧は以下です。

https://www.bunka.go.jp/shinsei_boshu/kobo/pdf/r1413006_04.pdf

その中の一つとして、愛知県が申請した「あいちトリエンナーレ」があったわけです。補助金全額は7,829万円です。愛知県が文化庁に提出した事業申請書の中には、問題となった「表現の不自由展・その後」は明記されていませんでした。

5月29日に、愛知県が文化庁に補助金交付申請書(4月25日付)を発出 (5月30日文化庁受理 展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような重大な懸念に関する記載なし)

7月31日に朝日新聞が「表現の場を奪われた作品展 少女像・九条俳句…再び問う」と題して報道しました。

https://www.asahi.com/articles/ASM7W5KJPM7WOIPE00M.html

8月1日から愛知芸術文化センター(名古屋市東区)で「表現の不自由展・その後」が始まり、朝日新聞等の報道もあり、抗議電話やメールがあり、騒ぎとなりました。

8月3日には、大村愛知県知事や津田芸術監督が記者会見で、「表現の不自由展・その後」展示中止を発表しました。

そして、9月26日には、文化庁が補助金適正化法第6条等に基づき、全額不交付とすると発表しました。その理由は以下です。

「補助金申請者である愛知県は、展覧会の開催に当たり、来場者を含め展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような重大な事実を認識していたにもかかわらず、それらの事実を申告することなく採択の決定通知を受領した上、補助金交付申請書を提出し、その後の審査段階においても、文化庁から問合せを受けるまでそれらの事実を申告しませんでした。

これにより、審査の視点において重要な点である、[1]実現可能な内容になっているか、[2]事業の継続が見込まれるか、の2点において、文化庁として適正な審査を行うことができませんでした。
かかる行為は、補助事業の申請手続において、不適当な行為であったと評価しました。

また、「文化資源活用推進事業」では、申請された事業は事業全体として審査するものであり、さらに、当該事業については、申請金額も同事業全体として不可分一体な申請がなされています。
これらを総合的に判断し,補助金適正化法第6条等により補助金は全額不交付とします。」

https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/1421672.html 

愛知県から、令和元年10月24日に文化庁に対し、不交付決定に対する不服申出があり、その後、文化庁は、愛知県に不服申出の理由に関する照会を行ってきましたが、その結果、詳細な事実経過が明らかとなりました。

事実関係は次です。

https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/20032301_02.pdf 

令和2年3月19日付けで、愛知県から意見書が提出されました。同意見書において、愛知県から、文化庁に対し、不交付理由に関して、補助金の申請を行った令和元年5月30日よりも前の段階から、来場者を含め展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような事態への懸念が想定されたにもかかわらず、これを申告しなかったことは遺憾であり、今後は、これまで以上に、連絡を密にする、との見解が示された上、平成31年4月25日付けの交付申請書の申請額から展示会場の安全や事業の円滑な運営にかかる懸念に関連する経費等を減額する旨の申出がなされました。

文化庁は、愛知県が前記のとおり遺憾の意を示した上で今後の改善を表明したこと、展示会場の安全や事業の円滑な運営にかかる懸念に関連する経費等の減額を内容とする変更申請がなされたこと等を踏まえて判断し、当該事業については、愛知県から変更申請のあった金額(6,661万9千円)について、交付決定を行うこととしました。

https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/20032301.html 

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