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トヨタとNTT資本提携が必然の理由

トヨタ自動車とNTTは、スマートシティの実現を目指し、互いに2000億円規模の出資を行って株式を持ち合う資本提携に踏み切りました。両社が業務提携だけでなく、相互出資に踏み込んだのはなぜなのか。両社が「スマートシティプラットフォーム」を共同で構築し、世界標準にしていこうという強い意思が見てとれます。

※トヨタ社長の豊田章男氏(左)とNTT社長の澤田純氏

トヨタとNTTが資本提携したのは、トヨタの自動運転などの技術と、NTTの高速通信技術などをスマートシティ構想に活用し、最先端の街づくりで世界をリードするためです。

「NTTとの提携は、ある種、必然だった」と、3月24日に開かれた合同記者会見の席上、トヨタ社長の豊田章男氏は述べました。

トヨタは、静岡県裾野市の工場跡地を活用して建設する「ウーブン・シティ」で、自動運転のEV「イーパレット」などを走らせるほか、さまざまな技術の検証を行う計画を発表していますが、それにはNTTの高速通信技術が不可欠なんですね。

「6Gについても、ウーブン・シティを使って試験をしていきたい」と、NTT社長の澤田純氏は述べました。

もっとも、自動運転技術を用いた未来の街づくりは、すでに世界の都市で展開されており、たとえば、中国は政府主導で自動運転の実用化やスマートシティの取り組みを猛烈な勢いで進めています。日本はどちらかというと、遅れているといわざるを得ません。

とはいえ、日本を代表するトヨタとNTTによる長期的かつ継続的な協業関係、その上での有力会社の協力があれば、鬼に金棒といういい方もできるでしょう。

それから、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンのITの巨人GAFAに対抗するためにも、トヨタとNTTという日本の巨人同士の提携は理にかなっています。

「〝GAFA対抗〟という意識は私はあります」という澤田氏の発言を受けて、豊田氏は次のように述べました。「2社が手を組み、かつオープンマインドで、日本もなかなかやるなというようなところでの対抗というのは、非常にウエルカムだと思います」

トヨタはいま、モビリティカンパニーへの転換、すなわちモビリティに関わるあらゆるサービスを提供する会社へのフルモデルチェンジを目指していますが、両社の提携は、その大きな一歩といえるでしょうね。

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